木幡社長ブログ

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メンタリングマネジメントと石門心学(後編)

昨日につづき、今日もメンタリングマネジメントと石門心学のセミナーの内容について追述しておきたい。


メンタリングマネジメントと石門心学の両者の思想に、もう1つ共通するのは『使命(ミッション)と価値(バリュー)が重要』という点だそうだ。


ここで大野先生は面白い例をご提示くださった。


メンターや、実践哲学でもある石門心学の共通点となるのは人間力であるが、
では人間力が高い人というのはどういう人か?というと

“人間力が高い人”=“元気で活力のある人である”

という定義のもと、先生が大学で生徒を教えたり、企業コンサルをされたなかで元気な大学生は何を語り、元気な企業では何が語られているか?をご紹介下さったのが下記の表である。
元気な個人
元気な企業
注目すべき点は元気のない学生や企業は、話題が目先のことになりがちで、元気な学生や企業は将来や関係性の視点での話題が多いとのことである。


特に元気な企業では、日常、ミッションをベースに話し合われることが多く、常にミッションが語られると言われていた。
ミッション(使命)は、昨日述べた「目的」、「姿勢」、「方法論」の3つうちの「目的」にあたり、企業で言えば“経営理念”と解釈できるだろう。


またもう一つ重要といわれるバリュー(価値)は、「姿勢」にあたり、企業で言う価値観とは、“経営理念”に示される場合もあるが、この場合は、より行動ベースに落とし込まれた“行動指針”や、組織風土に根付いた“企業マインド”というようなものかもしれない。


次に、【人間力の五つの力】というものをお教え戴いた。具体的には下図に示す、『知力(頭)』、『感力(心)』、『行力(体)』の三つの円が交わるところが『活力(胆)』で、その周りを囲みこむ外周円が『場力(状況・環境)』という五つが図示されている。


人間力の5つの力


『知力』は知識・思考で、『感力』は姿勢・態度、『行力』は技術・技能・スキル、そして『活力』が個人レベルでは、生きる力・気概・志・使命など、組織レベルでは目的・ミッション・ビジョン・バリューなどを指す。
そして『場力』というものが、この3つの円を内に向け、交わる『活力』の部分を生み出すバランスをとっているようなもの、とおっしゃっていた。


石田梅岩の思想と人間力という観点では、梅岩がいう

仁(他人を思いやる心)、
義(人として正しい心)
礼(相手を敬う心)
智(知恵を商品に活かす心)

勤勉、倹約、正直 などが、『活力』

そして、信(信用・信頼)が『場の力』ではないかと、大野先生は言われている。


この【人間力の五つの力】をお聞きして、昔から武士道等でも言われる仏語の「身口意の三業(しんくいのさんごう)」になどにも通じることのように思えた。


活力は胆と当てられているように、胆はいうならば腹で、昔から「腹を決める」、「腹を据える」などという言葉からも、まさに志と直結する部分である。


また胆は体の部位で言えば、腸で、腸は植物で言えば、根っこにあたる。
これを聞くと、また私が普段実践しているマクロビオティックの食事法にも連想が及んだ。


マクロビオティックでは主に根菜類をよく食すのだが、これら根菜類は、陽性の性質を持ち、求心力のエネルギーを持つ。


マクロビオティックではこうした陽性の根菜類を食べていると、「腹が据わり、地に足がつく」と言われたりするので、この【人間力の五つの力】の図とも合致するなと感じた。


【参考サイト】
 講師の大野雅之氏が経営される 株式会社統合教育研究所
 NPO法人国際メンターシップ協会
 メンタリング Wikipedia
 石田梅岩 Wikipedia
 石門心学 Wikipedia
 京都市総務局 文化史19 石門心学
 石田梅岩と石門心学(京都小売商業支援センター)

2008年07月13日 20:57
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