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2008年07月04日

お客様紹介 長門電機株式会社様

今日は、本日、ホームページを公開させて頂いたばかりのお客様、長門電機株式会社様をご紹介したい。

同社は、大阪市東成区に所在する、産業用機械の自動制御盤の製造と、冷暖房機等の空調設備の設計施工を手がけられている企業である。

長門電機株式会社
長門電機株式会社webサイト

昨年創業60周年を迎えられた同社は、現在の関西電力が宇治川電力と言われていた時代から電力取次ぎの代理店としてスタートされ、その後電気の歴史とともに創業地の東成区今里(このあたりは古くは大阪でも電気関係の会社のメッカのようなところだったようだ)でずっと営業されている。

その後、家電の販売や、工場内のモーターの販売、そしてそれを動かす自動制御盤の製造と、冷暖房機等空調の設計施工と事業を拡大してこられた。
また、聞くところによると長門電機さんから暖簾分けされ独立された企業も数多いという。言うならば業界の中での人材育成にも貢献されたようである。

現社長の伊藤義郎氏とは、大阪市青年経営者連合会でいつもご一緒し、大変お世話になっているご縁だが、先代(御尊父様)、先々代(御伯父様)の経営理念である「親切・大切・勇気」を脈々と受け継がれておられる。


ホームページを担当させていただいて、なにより同社から学ばせていただいたことは、同社の経営理念が組織風土として根付き浸透している秘訣として、毎週、理念の1つをその週のテーマ目標として例えば「今週は親切を実践」というのを長年続けられているのだそうだ。

こうしたことが、長く続く強い企業を作るのだと思う。

「鉄・夢追いかけて」
鉄・夢追いかけて
最後にもう一つ伊藤社長のPRをさせて頂こう。

伊藤社長のご趣味は写真である。また鉄道ファンでもあられ、主によくお撮りになるのは鉄道の写真である。
そして、伊藤氏のお写真は趣味の域を超えていて、これまで数多くの賞を受賞されている。
実は昨年それが評価され、エンタイトル出版から、同氏の「鉄・夢追いかけて」という写真集が発売された。

そして、この写真集はお世辞ではなく、本当にとても素敵な本だ。私は鉄道ファンではない(オーディオ・オタクだが(苦笑))が、伊藤氏の人柄が表れる写真と、中に記された先代社長との思い出や、ご家族とのお話には思わず目頭が熱くなった。
中小企業の経営者としての真摯なご姿勢と、趣味人としてのとても素敵なお心が、会社からも、写真集からもさりげなく伝わってくる。

2008年07月04日 14:30 | コメント (0)
2008年07月12日

メンタリングマネジメントと石門心学(前編)

昨日は、私が学ぶ心学明誠舎のサマーセミナーに行ってきた。


社団法人心学明誠舎とは江戸時代中期から220年以上続く、石田梅岩の教えを学ぶ団体である。


心学明誠舎や石田梅岩の石門心学の紹介はまた別の機会に詳しく行なうとして、今回のセミナーはまだ日本でも馴染みのないメンタリングマネジメントと石門心学に共通する教えをテーマに国際メンターシップ大学院大学の副学長 大野雅之先生にご講義を戴いた。
実に興味深い内容だったので、私は思わず聞き入っていた。


メンターとは優れた指導者、賢明な人、信頼のおける助言者、師匠などの意味で、もともとはギリシア神話で、オデュッセウス王がトロイ戦争に出陣するとき、まだ幼い自分の子供テレマコス王子を託したすぐれた指導者の名前メントール(Mentor)から来ているようだ。


つまり、メンターとは、一般には「成熟した年長者」をさす言葉として使われ、
メンターとメンティー(若年者や未熟練者)とが、基本的には1対1で、継続的、定期的に交流し、信頼関係をつくりながら、メンティーの仕事や諸活動の支援と、精神的、人間的な成長を支援することをメンタリングというようだ。


米国ではコーチングから始まり、メンタリングという言葉が流行し、現状、その支援関係をより豊かにするためにメンター制度が普及しているそうだ。
日本ではまだ一般にはあまり馴染みが薄いようだが、最近の若手社員の離職率の削減対策などの目的で大手企業や、地方行政機関などでも、このメンタリングマネジメント制度を取り入れいるところもあるようだ。


ところでまず、このメンタリングのメンターとメンティの関係性の根本思想が、『活かし活かされる関係』だそうで、この思想が石田梅岩の『実の商人は、先も立ち、我も立つことを思うなり』という商人と顧客との関係性の思想と共通する点だということだ。
そして、また「課題達成の成果性」と、「意欲促進の効果性」の両方を求めるのがメンタリングの特徴だそうだ。


さらにメンタリングと石田梅岩の思想との共通点は、1つが「目的・姿勢・方法論の関係性を統合する」という思想だそうだ。この3つの関係性の統合を大野先生は判り易くハンバーガーに例えて下さったが、

例えば、メンタリングのゴールとなる「目的」は、“成功と成長”でハンバーガーでいうなら上のパン、手段となる「方法論」が“メンタリング”で、ハンバーガーの中身で、その哲学やマインドとなる「姿勢」は“メンターシップ”となり、下のパンということだ。

一方石田梅岩の思想は、同じく「目的」が“四海の民衆の平和(世界平和)”で「方法論」が“あきない”、「姿勢」が“倫理・道徳”で、これらはハンバーガーと同じで一緒に食べなければ意味が無い様に、常に関係性が統合されたものである必要性があるとのことだ。


この「目的」は企業で言うならば、恐らく“経営理念”だろう、「手段・方法論」は、“経営戦略や経営計画”であり、哲学やマインドとなる「経営姿勢」は“社是や行動指針”そして会社の“組織風土や組織文化”なのではないかと思う。
そしてこれらが全て統合され、一貫性をもった企業が強い会社なのではと感じさせて頂いた。

2008年07月12日 23:57 | コメント (0)
2008年07月13日

メンタリングマネジメントと石門心学(後編)

昨日につづき、今日もメンタリングマネジメントと石門心学のセミナーの内容について追述しておきたい。


メンタリングマネジメントと石門心学の両者の思想に、もう1つ共通するのは『使命(ミッション)と価値(バリュー)が重要』という点だそうだ。


ここで大野先生は面白い例をご提示くださった。


メンターや、実践哲学でもある石門心学の共通点となるのは人間力であるが、
では人間力が高い人というのはどういう人か?というと

“人間力が高い人”=“元気で活力のある人である”

という定義のもと、先生が大学で生徒を教えたり、企業コンサルをされたなかで元気な大学生は何を語り、元気な企業では何が語られているか?をご紹介下さったのが下記の表である。
元気な個人
元気な企業
注目すべき点は元気のない学生や企業は、話題が目先のことになりがちで、元気な学生や企業は将来や関係性の視点での話題が多いとのことである。


特に元気な企業では、日常、ミッションをベースに話し合われることが多く、常にミッションが語られると言われていた。
ミッション(使命)は、昨日述べた「目的」、「姿勢」、「方法論」の3つうちの「目的」にあたり、企業で言えば“経営理念”と解釈できるだろう。


またもう一つ重要といわれるバリュー(価値)は、「姿勢」にあたり、企業で言う価値観とは、“経営理念”に示される場合もあるが、この場合は、より行動ベースに落とし込まれた“行動指針”や、組織風土に根付いた“企業マインド”というようなものかもしれない。


次に、【人間力の五つの力】というものをお教え戴いた。具体的には下図に示す、『知力(頭)』、『感力(心)』、『行力(体)』の三つの円が交わるところが『活力(胆)』で、その周りを囲みこむ外周円が『場力(状況・環境)』という五つが図示されている。


人間力の5つの力


『知力』は知識・思考で、『感力』は姿勢・態度、『行力』は技術・技能・スキル、そして『活力』が個人レベルでは、生きる力・気概・志・使命など、組織レベルでは目的・ミッション・ビジョン・バリューなどを指す。
そして『場力』というものが、この3つの円を内に向け、交わる『活力』の部分を生み出すバランスをとっているようなもの、とおっしゃっていた。


石田梅岩の思想と人間力という観点では、梅岩がいう

仁(他人を思いやる心)、
義(人として正しい心)
礼(相手を敬う心)
智(知恵を商品に活かす心)

勤勉、倹約、正直 などが、『活力』

そして、信(信用・信頼)が『場の力』ではないかと、大野先生は言われている。


この【人間力の五つの力】をお聞きして、昔から武士道等でも言われる仏語の「身口意の三業(しんくいのさんごう)」になどにも通じることのように思えた。


活力は胆と当てられているように、胆はいうならば腹で、昔から「腹を決める」、「腹を据える」などという言葉からも、まさに志と直結する部分である。


また胆は体の部位で言えば、腸で、腸は植物で言えば、根っこにあたる。
これを聞くと、また私が普段実践しているマクロビオティックの食事法にも連想が及んだ。


マクロビオティックでは主に根菜類をよく食すのだが、これら根菜類は、陽性の性質を持ち、求心力のエネルギーを持つ。


マクロビオティックではこうした陽性の根菜類を食べていると、「腹が据わり、地に足がつく」と言われたりするので、この【人間力の五つの力】の図とも合致するなと感じた。


【参考サイト】
 講師の大野雅之氏が経営される 株式会社統合教育研究所
 NPO法人国際メンターシップ協会
 メンタリング Wikipedia
 石田梅岩 Wikipedia
 石門心学 Wikipedia
 京都市総務局 文化史19 石門心学
 石田梅岩と石門心学(京都小売商業支援センター)

2008年07月13日 20:57 | コメント (0)
2008年07月24日

マーケティングは嘘を語れ!

先日より、「パーミッション・マーケティング」の著者でも有名なセス・ゴーディンの最新刊の「マーケティングは嘘を語れ!(原題 All Marketers Are Liars)顧客の心をつかむストーリーテリングの極意」を読んでいる。


かなり過激なタイトルであるが、内容は実に興味深い。

マーケティングは嘘を語れ!マーケティングは嘘を語れ!” style=

近年、世の中にはモノが溢れ、私たちは豊かになり、普段、どうしても必要な(ニーズのある)(コモディティ化:日用品化・普及品化した)モノよりも、意外と、別に必ず買わなくてはいけない必然性はないが、なぜか欲しくなって(いわゆるニーズからではなくウォンツから)買ったモノの方も多いことだろう。


この書籍では、こうしたウォンツを満たすモノの購買には、消費者の世界観に合った物語(ストーリーテリング)が重要だと主張する。
また消費者は「本当の話」よりも、「信じられる物語」を聞きたがっている。だから優れた物語を作ろう。というのがこれからのマーケティングの合言葉となる。というような内容だ。


実際、私自身も、こうした物語性に興味を感じ、共感して、必然に迫られた訳でもないのにそれが欲しくなってモノを買った経験も多い。


先日、近年マーケティングで購買プロセスを表すAISCEAS理論の話題を当ブログで書かせていただいたが、セス・ゴーディンの同書を読んでいると、ニーズをベースとした必需品(コモディティ)の場合は、確かに価格や性能比較が重要な購入の指標となり、検索(Search)して、比較(Comparison)、検討(Examination)するプロセスが重要となるだろうが、消費者のウォンツを満たすモノの購買には、むしろ共感(Empathy)を呼ぶ優れた物語が重要なのではと改めて感じた次第で、私としては、やはり今後は、「AISEAS」を独自の理論として唱えてみたい。


ところで、ここでポイントなるのは、その物語が消費者の【世界観】という「価値観」や「信念」、「偏見」などの枠組みに合った物語であるかどうかということであり、そうした消費者の世界観にマッチして共感されるかが課題である。


つまりは、製品や商品そのものの仕様やスペックそのものよりも、顧客の世界観に訴えるかどうか?が重要で、やはり結局は本書内でも言われることは、作り手の理屈のプロダクトアウト的発想よりも、より顧客視点のマーケットイン的発想が求められるということだろう。


また、一方で本書ではストリーテリングのスキルテクニック的なことも紹介されているものの、「・・・嘘を語れ!」のタイトルに対して、むしろ物語られるモノそのものは、ホンモノでなくてはならず、マーケッターの倫理観も重要であると述べられている。


当然ながらいくら物語が語られようとも、最近世間を賑わすような食品偽造問題などのようでは、長く支持されるものにはならない訳だ。

2008年07月24日 23:58 | コメント (0)
2008年08月12日

届かない感性価値

本日伺ったあるメーカーでの打ち合わせで、ある売れない商品のことが話題になった。


その商品の性能は優れている。
扱い方も簡単である。
価格も適正である。
それを利用した効果も高く、その実証データもある。
利用者の反響も良い。


つまり、その製品はメーカーとしても自信のある、事実、優れた商品なのだ。


また、さらにその商品は従来の同アイテム品とは違う独自機構を持った特許製品であり、まさに他社にはない同社だけのオリジナルの製品である。


しかし、売れない。


何故だろう。

本当に売れないのか?というとそうではなさそうだ。


というのも、展示会で同社の社長が自らその商品説明をすればすぐ売れる。
しかも、お客さんは自分で利用するだけではなく、親戚の分までと、複数台売れてしまう。


売れない理由の最大のポイントは、その商品の価値がこれまで語られてこなっかったことのようだ。


というようり、厳密に言えば、その価値を語る機会が与えられなかったからなのだ。


というのは同社はメーカーとして製品を売り手に流すのだが、バイヤーがその製品の価値を十分に理解してくれていなかったり、テレビ通販などは、機能が優れ良い品で価格は相対的に適正であっても、値頃感のある安いものでないと売れないと扱ってくれない様だ。


つまり、同社の従来からの販売チャンネルでは、バイヤーレベルでその価値の伝達経路が閉ざされ、その価値が消費者まで届いていないのだ。


そうした作り手の感性価値の伝達には、販売流通の果たす役割が大きく、サプライチェーン全体での取り組みが課題となる。


ちょうど今私がよんでいる小阪裕司氏の著書「そうそう、これが欲しかった!感性価値を創るマーケティング」の中にもこうした売り手の領域全体で取り組むということが、ビジネスを危機に陥れる3つの忘れられた課題の1つとして紹介されている。


作り手が直接語ると売れて、売り手レベルでは売れない。


ここには価値伝達の手法に問題があり、それを如何に伝えるかが問われ、同社のホームページを担わせていただく我々にも重要な役割があると言える。

2008年08月12日 23:23 | コメント (0)
2008年08月13日

三代目鈴木紀夫

三代目鈴木紀夫、このブログタイトルから一体何をイメージされただろう?


私のブログ記事を何度かご覧頂いた方なら、きっとどこかの老舗企業の三代目経営者の話だろうと思っていただいたのではないかと思う。


確かに、ある意味それは一部正解とも言えなくはないが、実はこれ、【おむすび】の名前なのだ。


『お・む・す・び???』


そう、おむすび。


東京銀座にある『十石』というおむすび専門店の南蛮味噌おむすびの名前なのだそうだ。

銀座「十石」銀座「十石」
先ほど、一部正解と言ったのは、このおむすびの名前のは、由来はこの南蛮味噌の生産者の名前をそのままおむすびの名前としてネーミングされたからだ。


しかし、おむすびの名前としては奇抜な名前である。


どうやら、お店に入ったお客さんも始めてこの商品値札を目にすると、自分の目を疑いあらためて見直すのだそうだ。


この現象を私が大学で専攻していた社会心理学では【認知的不協和】という。


【認知的不協和】とは、「人は普段自分が認知しているものと違うものと遭遇するとギャップが生まれ、不協和が発生する。すると心理的にこの不協和を解消しようという衝動に駆られるという性質をもっている。」という人の心理を表す用語である。


先日紹介したセス・ゴーディンの著書「マーケティングは嘘を語れ!」のタイトルもまさにこの認知的不協和の心理テクニックを利用してデザインされたものである)


これが、「南蛮味噌」という普通の名札ではどうだろう?
恐らく気に留めず見過ごすことさえあるだろう。


しかし、この「三代目鈴木紀夫」というおむすびに相応しくない値札をみると、専門的に言うと【認知的不協和】が発生し、つまり「なんで鈴木紀夫なん??」とその理由を知りたくなるわけだ。


そして、値札の近くにはその名前の由来が説明され、生産者の手書きの手紙が添えられているのだそうだ。


このネーミングは人の関心を引くことを意図して付けられ、さらにその名の由来を知りたいという次の行動までしっかりデザインされているというわけだ。


そうそう、これが欲しかった!感性価値を創るマーケティング
実はこの事例は、前日のブログで紹介した小阪裕司氏の著書「そうそう、これが欲しかった!感性価値を創るマーケティング」の中で「感性消費行動のデザイン」という章で紹介されていた事例である。


このマーケティング手法で普段は人気のない調理味噌系のおむすびが、5倍の売り上げを生み出したそうだ。


この事例の「銀座十石」というおむすび屋さんのホームページを見ると、オンラインショップがあり、この南蛮味噌の紹介とこのお味噌のセットが販売されていた。


そこには、この味味噌の生産者であり、新潟の小さな町の小さなスーパーの経営者である鈴木紀夫さんのお店に車椅子の方が往復4時間かけてこの南蛮味噌を買いにこられたというエピソードも綴られていた。


そして私もその南蛮味噌をこのサイトで購入してみた。(笑)

2008年08月13日 23:46 | コメント (0)
2008年08月14日

成功するネーミング

前回はおむすびのネーミングのことを書き、それ以前にもサイト屋号のお話をしたが、ここのところ私はネーミングに関して関心をもっており、そんなところに、コンサルタントの神田昌典さんと株式会社感性リサーチの社長、黒川伊保子さんのインタビューオーディオセミナーのCDがあり「成功するネーミング」と言う内容だったので聴いてみた。


黒川伊保子さんのことはそれまで知らなかったが、昨日紹介した小阪裕司さんの著書の巻末のお礼の中にも、よくみれば「脳機能や語感の観点からいつもさまざまな示唆を頂いている」とご紹介されており、脳とことばの研究からネーミングの感性分析の世界においては第一人者の方のようだ。


同氏は奈良女子大の物理学科を卒業後、富士通で14年間、人工知能の研究開発に携わられ、脳機能の立場から語感の正体が「ことばの発音の身体感覚」であることを発見され、その後コンサルタント会社や民間研究機関での勤務を経られ、株式会社感性リサーチを設立。その後AI分析の手法を用い世界初の語感分析法を開発され、マーケティングの分野に新境地を開拓されたようだ。


セミナーCDの内容は非常に興味深かかった。


人は知らず知らず、語感の発音体感を感じ、言葉を発したり、聞いたり、見た瞬間に、その『発音体感という感覚をベースに、ある期待感の確信を生み出す』と言うことだ。


例えば、人の名前「スズキ シュンスケ」と「ゴウトクジ マナブ」の場合、その発音体感から、「スズキ シュンスケ」はサッカー部で活躍し、「ゴウトクジ マナブ」は歴史に詳しい感じがする。


その理由は、この発音体感が「スズキ シュンスケ」の場合は筋肉の緊張点が舌先と舌の付け根のところで交互に行ったり来たりして、口の中が疾風と共にジグザクにが走り抜ける感じで、「ゴウトクジ マナブ」は胸部に細かい振動を生み出す濁音と、頭蓋に細かい振動を生み出す鼻音が交互し、振動が重なり合いあい長い蓄積を感じさせるからだそうだ。


そしてこの発音体感は、深い確信を受け持つ小脳で受け取り、潜在意識と深い確信の領域に影響を与えるそうだ。
つまりはその言葉の持つ意味よりも、その語感からくるイメージを強く思ってしまい、潜在的なその影響の方が大きいようだ。


その語感から生み出される期待感の確信が、現実とずれていると人はがっかりしたりする。
また何故か浸透しないネーミングと言うのもそんなところに理由があるようだ。


例えば、JR東日本につけられた愛称の『E電』は乗り物の機敏性や利便性を表さず間延びした重い感じであり、東京ドームの正式施設名称の『ビッグエッグ』はエネルギーがあるのに押し込められたようなフラストレーションがたまるいいにくい言葉で誰も使わない。


この実に興味深い話をお聴きして、ネーミングもしかりであるが、言葉というものがいかに重要であるのかをあらためて思い知らされた。


『言霊』とよく言われるが、普段何気に使ったり口癖のように使う言葉にも、こうした小脳に働きかける発音体感と言うものがあり、人の潜在意識に働きかけるのならば、言葉が人生に大きく影響するその理由もよく理解できそうだ。


さて、では実際、『成功するネーミング』はどのようにつければいいのかと言うことについて黒川先生は、【名前は直感で決めるしかない】と言われる。


むしろある思いをもって生み出された製品やサービスには、名前は既に在るといえ、それに出会うようなものだと言われる。


極端な話、腑に落ちるネーミングが浮かばないくらいならその事業はおやめなさいと言われる。


また実際、いろいろ戦略的に考えて付けると言うよりは、リラックスして楽しんで付けたり、それに感動して付けられた名前の方が、後で分析すると良かったりするようだ。


このお話も私にはとても共感でき納得のいくものだった。

2008年08月14日 23:13 | コメント (0)
2008年08月18日

インフルエンサー・マーケティング

今年のお盆休みはあまり遠くへ出かけることもなく、自宅にいる時間も多かったのだが、休みの間に読んだマーケティング本として、大変参考となったのが、「その1人が30万人を動かす!」という書籍だ。


同書は副題が「影響力を味方に付けるインフルエンサー・マーケティング」というタイトルである。


その1人が30万人を動かす!
この本では、WEB2.0時代と言われる今、新しいマーケティング手法として最近注目を浴びている【インフルエンサー・マーケティング】について、その基本的な概念体系と実践的なノウハウについて実に判り易く解説されており、入門専用実用書としても優れた良書だと思う。


著者はインフルエンサー・マーケティング専門のコンサルティング会社ブルーカレント・ジャパン代表取締役の本田哲也さんという方だ。


『インフルエンサー』とは、「消費者に影響を与える存在」と意訳され、具体的にはブログ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、コミュニティ・サイトなどのCGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア)の中で、ほかの消費者に対して“カリスマ”的に大きな影響を与える人を指す。


こうしたインフルエンサーと言われるのは、カリスマ・ブロガーと言われるような影響力の大きい個人などもそのうちで、彼らが書くブログ記事やSNSが個人消費にも大きく影響を及ぼすことがある。


こうしたインフルエンサーを巻き込んだマーケティング事例としては自動車会社が新車の発表会に有力ブロガーを招いて、彼らが自主的にコメントするCGMの活用により販促を進める例もなどがある。


同書の中では、まずはインフルエンサーを、「専門家」、「マスメディア」、「個人」の、3種類に分類してその特徴を示し、その3つのインフルエンサーが相互にシナジー効果を発揮して効果をあげるというこのマーケティングのスタイルについて解説されている。

またこれらのインフルエンサーを味方に付けるには、中立的で社会性を持った『関心テーマ(issue)』というものが、最大の鍵を握るようだ。


ここで紹介されている1つの事例としては、P&G社の例がある。


この場合の『関心テーマ』は、「赤ちゃんの睡眠はその発育に大きな影響がある」ということで、この研究をされ「子どもの早起きをすすめる会」を主催されるある著名な小児科医を「専門家」のインフルエンサーとして巻き込み、次にその研究の発表の機会を提供して「マスコミ」を巻き込み、話題性を生み出し、それを今度は個人のカリスマ主婦ブロガーが記事で書くことで影響力を増加させたうえで、この関心事と結びつく「赤ちゃんの睡眠を考えたコットンのおむつ」を販促すると言うものだ。
【参考:ブルーカレント・ジャパン社ケーススタディ


こうしたインフルエンサー・マーケティングの手法は大変参考になると同時に、従来の発想とは全く違ったWEB2.0社会といわれる時代のマーケティング手法の概念に頭を切り替える必要があると感じさせられる。


【参考サイト】
インフルエンサー・マーケティングの導入イメージプラン(ブルーカレント・ジャパン株式会社webサイト)

2008年08月18日 23:49 | コメント (0)
2008年09月03日

『ブルーオーシャン』を求めて

一昨日、私の従兄が経営する企業にホームページ制作の依頼で伺った。


従兄の会社は香料メーカーで、香料は、食品、化粧品、日曜雑貨、医薬品、医薬部外品、工業薬品などの幅広い分野に利用されその種類も膨大である。


あらゆる製品に使用されている香料は、ひとつひとつの商品に含まれる量は微量ながら、上記の様々な分野の市場に存在する製品とほぼ同じ数だけ存在し、少量多品種の典型的な業界であるともいえる。


調査会社の株式会社デルタアイディ総合研究所の香料業界リサーチレポートによると、2006年度の香料市場規模は、世界規模で約2兆円、国内市場は1,950億8千万円と推計され、ここ数年横ばい傾向。


業界構造は、国内メーカー数は外資も含め約70社ほど、そのうち大手2社で市場シェアの約50%を占有し、上位5社で約75%、残りをそれ以外で分け合うという寡占業界のようだ。


香料は大別すると主に食品添加物である食品向け香料(フレーバー)と、その他食品以外の化粧品・芳香剤等の香粧品香料(フレグランス)に別れ、そのうち需要先は85%程度がフレーバー市場で、残りの15%程度がフレグランス市場であるということだ。


また、香料は需要先の仕様や要求に応じて個別に開発製造され、また需要先の新製品やリニューアル品の発売に際して依頼されるケースが大半なため守秘事項も多く、客先との信頼関係と意意思疎通が重要視されるようだ。


従兄の会社も提案型の企業であり、ナショナルブランドとして誰もが慣れ親しんでいる某大手メーカーの芳香剤は、実はベースが同社の提案開発によるものであり、その他の領域でも、これまで数多くの大ヒット商品の影で、同社は黒子のような立役者的存在を担ってきておられる。


守秘事項も多いところでこうした同社の強みや特徴をホームページでうまく表現するのは難しいところだが、そんな強みの背景にあるものはなんだろうかと思いながらお話をお聞きしていると、ヒアリングの中でその糸口となるような部分を感じた。


というのも寡占業界といえる香料業界において、従兄の会社は、創業者の祖父の時代から、もともと主にフレグランス市場の方に強かったようで、特に化粧品関係市場では、以前は大手の男性化粧品会社などが上得意のようであった。


しかし、よくある話ではあるが、伯父の時代に番頭格としておられた親族の方が独立された際に、化粧品市場は譲られることになり、その他の新たな業界を開拓することを余儀なくされたようだ。


そこでそうした逆境の中でも、当時フレグランス市場では、まだ他の香料メーカーが殆ど見向きもしていなかった業種に注目し、エアゾール業界や、まだ伸びる前のトイレタリー製品市場に目を向けて市場開拓をし続けたようである。


ブルーオーシャン戦略そして今では誰もが知るナショナルブランドをもつ大手企業の数社と、いずれも顧客の創業当時より、同社は共に製品開発の一翼を担ってきたということだ。


この話を聞くと、従来の市場や競争軸で戦うのではなく、競争のない新たな市場を開拓するという【ブルーオーシャン戦略】が近年注目されているが、同社は寡占市場のなかで、まさに『ブルーオーシャン』を求め、フロンティア精神で新たな市場開拓と提案を続けてこられたのだと思えた。


今後またさらに次の『ブルーオーシャン』を目指して、同社の市場開拓に貢献するようなホームページを作成させていただきたいと感じた。

2008年09月03日 23:51 | コメント (0)
2008年09月04日

【ブルーオーシャン戦略】−戦略キャンパス

昨日も取り上げたが、【ブルーオーシャン戦略】は2005年にビジネス書部門で、世界的にベストセラーになった企業戦略論であり、フランスのビジネススクールINSEADで教鞭をとる韓国人男性のW・チャン・キムとアメリカ人女性レネ・モボルニュが2004年10月のハーバード・ビジネス・レビューで立案発表したものである。


ブルーオーシャン戦略ブルーオーシャン戦略
具体的には、『血みどろの戦いが繰り広げられる既存の市場〈レッド・オーシャン(赤い海)〉を抜け出し、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場〈ブルー・オーシャン(青い海)〉を創造すること』が提唱されている。


マイケル・ポーターに代表されるような従来の企業戦略論が、競争を主軸においた「競争戦略論」であったのに対し、その競争を無意味にし、従来理論を根底から覆すような発想であることが、注目を浴びた理由であり、それは「未知の市場を創造する」戦略である。


では、『未知の市場=ブルーオーシャン』を創造するための鍵はなんであろうか?


それについて、キムとモボルニュは、【バリュー・イノベーション】が戦略の土台だという。


【バリュー・イノベーション】とは、


『買い手に対していまだかつてない価値を提供しつつ、利益の上がるビジネス・モデルを構築することによって、既存市場の境界を再定義すること』


と定義付け、端的に言うと


【差別化と低コスト化の同時実現】を目指すものだとされている。


「差別化」と「低コスト化」という一見相反するような要素をどのように実現するのか?と思われるのではないかと思う。


私もそうであったが、この「ブルーオーシャン戦略」には、それを実現するための戦略立案方法を事例で紹介すると共に、幾つかの視点と、戦略策定のためのツールが紹介されている。


その『バリューイノベーションの実現』のための手順として、レッドオーシャンからブルーオーシャンへ至る戦略策定ツールとして書籍の中で紹介されているものに、
【戦略キャンパス】と【6つのパス】、【4つのアクション】というものがある。


ブルーオーシャン戦略においても、まずは他の戦略同様現状分析を行うのだが、この時、最初に利用されるのが【戦略キャンパス】である。


【戦略キャンパス】はその業界が対象とする市場空間の特徴を認識するための道具で、下図のようなものである。


戦略キャンパス


横軸には業界各社が力を入れる要因を入れ、縦軸には各要因について買い手が得る価値の度合いを示す数値軸を設ける。


次に業界標準や競争相手、自社について各要素の度合いをプロットしていく、そこで出来る折れ線グラフの曲線を【価値曲線】と呼び、これを見ることでまずは、業界全体、競合相手、そして自社の戦略プロフィールを理解する。


そして『ブルーオーシャン戦略』では、この【戦略キャンパス】の【価値曲線】を、競争相手をベンチマークして模倣するのではなく、新市場を目指すために、他社とは異なる価値曲線を描き加えるということをする。


では、新市場を目指すために進む道について次に考えると、その道はは2つ考えられる。


1つは、『あらゆる点において新市場を創造する道』と


もう1つは、『市場を定義する価値を問い直し、市場の境界を引き直す道』である。


このうちブルーオーシャン戦略では【市場の境界を引き直す】という点に注目する。


この【市場の境界を引き直す】ための、次のアプローチが【顧客以外に目を向ける】という点と【6つのパス】である。


次回はこの点について、まとめてみたい。

2008年09月04日 23:52 | コメント (0)
2008年09月05日

【ブルーオーシャン戦略】−非顧客と6つのパス

昨日は、ブルーオーシャン戦略では【市場の境界を引き直す】という点に注目しており、そのためのアプローチとして紹介されているのが【顧客以外に目を向ける】という点と【6つのパス】であると述べた。


この【顧客以外に目を向ける】ということは、“いまだに顧客になっていない買い手に目を向ける”と言うことで、この「非顧客」は以下の3つに大別されている。


1.「消極的買い手」:購入意欲は低く、出来れば代替品で済ませようとする。


2.「利用しないと決めた買い手」:現在の業界(製品)に不満を持つ。利用しないことを心に決めている。


3.「市場から距離を置く買い手」:業界の製品も代替品も利用しない。既存市場から遠い存在。


そしてこれらに対してのアプローチはこうだ。


1.「消極的買い手」には、代替品に逃げる原因を取り除く。


2.「利用しないと決めた買い手」には、利用しないと決めた原因を取り除く。


3.「市場から距離を置く買い手」には、潜在的需要に着目する。


そして、3者全体が持つ共通点がないかを見つける。


次に【6つのパス】についてであるが、その視点は次の6つだ。


(1)代替産業に学ぶ。


(2)業界内の他の戦略グループに学ぶ。


(3)買い手グループに目を向ける。


(4)補完材や補完サービスを見渡す。


(5)機能志向と感性志向を切り替える。


(6)将来を見渡す。


ここでは全ては説明しないが、このうち(1)代替産業に学ぶ。(3)買い手グループに目を向ける。という点については、我々もWebサイトを考える際によく利用するので、少し触れてみたい。


まず【代替産業に学ぶ】というのは、例えば、ハンバーガーショップの大手「マクドナルド」の競合といえば、「ロッテリア」とか、「モスバーガー」とか、などと通常は思われるだろう。


しかし、“手軽に早く食事をする”という【目的】から考えると、「吉野家」や「コンビニ」、「立ち食いそば」なども競合となる。


また、「映画館」、「喫茶店」、「本屋」これらは一見関係がないが実は『代替産業』で、“2時間、時間をつぶす必要がある人”にとってはそれらが選択肢になる。


ブルーオーシャン戦略では、こうしたくくりで『代替産業』を見つけ出し、その産業に学んで、市場の境界を引き直す。


以前、【同業他社リサーチ】をお薦めしたが、顧客が利用するであろう重要なキーワードを使って、このリサーチをしていると、これまでは同業他社と思っていなかったところが、実際に競合になっていることに気付くことが多い。


また、インターネットが従来の流通経路を大きく変えた要素もあり、メーカーがネットで小売をしたり、従来の川上産業と川下産業が逆流していたり、アフィリエイトやドロップシッピングの仕組みが見られるなど、今やネット上の競合は、従来の同業他社という枠組みをはずして競合を考えなくてはいけない。


そこで弊社では同業他社リサーチに加えて、これまでは、「異業種同業態サイトリサーチ」や「ユーザーを同じくする他社のリサーチ」もお薦めしてきた。


この【6つのパス】でいう『代替産業』という枠組みは、これに近い考えである。


そこで【代替産業のネットリサーチ】をしてみることも大変参考となり、戦略立案上はとても重要なことだといえるだろう。


次回は、【買い手グループに目を向ける】について触れてみたい。

2008年09月05日 23:28 | コメント (0)
2008年09月06日

【ブルーオーシャン戦略】−買い手グループに目を向ける

ブルーオーシャン戦略の【6つのパス】の3つ目の、【買い手グループに目を向ける】に目を向けるという点は、我々のホームページ作りにも重要な要素となっているので今日はその点についてお話したい。


この【買い手グループ】とは何かというと、『購入の意思を決定する様々な当事者』のことを指す。


具体的には、例えばメーカーの場合を考えてみてもらえれば判り易い。


メーカーには2種類の顧客がいる。


製品を小売する店舗と、最終的に購入する買い手(利用者=ユーザー)がそれである。


場合によっては、メーカーと小売店の間に問屋が入ったり、ギフトなどがそうであるが、買い手と利用者が違う場合がある。


また、さらに視野を広げると買い手の購入に影響を及ぼす人なども考えられ、どの買い手グループに目を向けるべきか?という点について、ブルーオーシャン戦略では、それが従来の常識と異なるほど、市場の境界を引き直せる可能性が高まるとしている。


この、【買い手グループに目を向ける】という事例として、判りやすいものとしてお話したいのは、専門学校のホームページの事例である。


弊社では以前に全国専門学校情報教育協会様のご依頼で、全国の加盟専門学校の142校のホームページ診断を手掛けさせていただいた経験がある。


その際、診断にあたって各専門学校のホームページを横断的にリサーチさせて頂き、その際にこの【買い手グループ=入学の意思を決定する様々な当事者】の存在についての重要性を感じさせていただいた。


専門学校にとっては、この少子化時代に入学志願者の獲得は非常に重要な課題であり、各校ともこの時期にはオープンキャンパスといって見学を受け付けたり、広報手段としてホームページには力を入れているところも多い。


しかし、この場合の買い手はつまり『買い手=入学志願者』であるが、この入学志願者も、複数の分類に分かれ、かつ、入学志願を決定づける影響を与える存在も多岐にわたる。


というのも、専門学校の場合は、学校にもよるが、その入学対象者は、「高校新卒の学生」、「社会人」、また最近はダブルスクールといって「大学に通いながら専門学校にも通うという人」もあるらしい。


となると、これら対象者の経験や視点はそれぞれ違って当然で、学校の内容を見る部分も異なり、WEBサイトもそれぞれの対象者に応じた情報の整理が求められる。


また入学志願を決定づける影響を与える存在として考えられるのは、ご父兄であったり、新卒の場合は高校の進路指導の先生や、学校の卒業生(OB・OG)などもその対象となる。


ホームページの診断をさせて頂いた2003年当時は、まだこうした買い手を細かく意識してWEBサイトが構築されている例はまだまだ少なかった。


ホスピタリティツーリズム専門学校ホスピタリティツーリズム専門学校
当時の我々の診断でもっとも評価点が高かったのは学校法人トラベルジャーナル学院トラベルジャーナル旅行専門学校(現:ホスピタリティツーリズム専門学校)であった。


同校は当時よりこのブルーオーシャン戦略で言う【買い手グループに目を向ける】ということをしっかり認識しておられた。


当時より、新卒者向け、社会人向けなどのメニューはもちろん、父兄向けたコンテンツや、卒業生の掲示板などを用意されていた。


当時、加盟校のホームページ診断を終えた後、私は協会の研修で講師を担当させて頂き、そこでも各関連対象者向け毎のコンテンツの重要性をお伝えしたしたのだが、今回久々に同校のホームページを拝見すると、こうした内容は、現在はさらに、父兄向けサイト、留学生向けサイト、企業向けサイト、OBOGサイトなどを独立させて充実されたり、高校生向けのモニターサイトを運営されるなど進化しておられる。



ホスピタリティツーリズム専門学校大阪校
大阪校サイト卒業生向けサイト高校生モニターサイト


【買い手グループに目を向ける】という点を考えるうえでは、大変判りやすい例だと思うので、参考にしていただければと思う。


【参考サイト】
ホスピタリティツーリズム専門学校 http://www.trajal.jp/
ホスピタリティツーリズム専門学校大阪校 http://www.trajal.info/
保護者向けページ(東京校) http://www.trajal.jp/subject/hogosya.html
社会人・大学生向けページ(東京校) http://www.trajal.jp/subject/daigaku.html
卒業生サイト(東京校) http://trajal.jp/obog/index.php
在校生ブログサイト(東京校)http://navimaga.blog102.fc2.com/
外国人留学生向けサイト(大阪校) http://www.trajalinternational.info/
卒業生交流サイト obog.net(大阪校) http://www.hospitalityobog.net/
企業向けサイト(大阪校) http://www.trajalfreshpower.info/
ホスピタリティネット(大阪校) http://hospitalitynet.jp/
高校生業界モニター研究サイト(大阪校) http://www.hospitalitytrappy.net/

2008年09月06日 16:28 | コメント (0)
2008年09月07日

【ブルーオーシャン戦略】−4つのアクションとイエローテイルの事例

『バリューイノベーション』=「差別化」と「低コスト化」の実現をするためのツールとしてブルーオーシャン戦略で紹介されているツールが【4つのアクション】である。


【4つのアクション】は以下の4つ。


(1)Eliminate(取り除く)・・・すっかり取り除く要素は何か?


(2)Reduce(減らす)・・・大胆に減らす要素は何か?


(3)Raise(増やす)・・・大胆に増やす要素は何か?


(4)Create(付け加える)・・・新たに付け加える要素は何か?


このうち(1)のEliminate(取り除く)と(2)のReduce(減らす)が【低コスト化】を図るための手法で、(3)のRaise(増やす)と(4)Create(付け加える)が【差別化】を図るための手法である。


4つのアクション

この【4つのアクション】を、具体的に実行に移すために使われるツールが【アクション・マトリクス】となる。


「イエローテイル」ブランドサイト「イエローテイル」ブランドサイト
『ブルーオーシャン戦略』の書籍の中では、この【4つのアクション】と【アクション・マトリックス】について、アメリカ市場で発売から爆発的なヒットとなり販売数量NO.1を実現した『イエローテイル』という輸入ワインブランドを具体的な事例に上げ、説明している。


この『イエローテイル』日本国内でもサッポロビールが2004年9月から発売しているので目にされたり、既に飲まれた方もあるかもしれない。
【参考記事】WANDS STREET No.86 Jul./Aug. 2004 記事
「全米ナンバーワン・ワイン話題のイエローテイル9月ついに日本市場に上陸」


この『イエローテイル』の【アクション・マトリックス】は次の様になる。
イエローテイルのアクション・マトリックス


さらに、この【アクション・マトリックス】の『付け加える』に列挙した要素を、先日説明した【戦略キャンパス】の横軸の要素に付け加え、また『増やす』要素を増やし、一方で『取り除く』、『減らす』の要素を、それぞれ大胆に取り除き・減らすことで【価値曲線】にメリハリをつけることとなり、“市場の境界を引き直し”、「差別化」と「低コスト化」を同時実現させる【バリューイノベーション】を可能としている。


イエローテイルの戦略キャンパス


こうのように4つのアクションから描かれた戦略キャンパスの価値曲線は、


(1)特定の要素に力点が集中している。(メリハリがある。)
   ⇒イエローテイルの場合は「選びやすさ」 シャルドネ・シラーズだけに品種を限定)


(2)独自性がある。
   ⇒イエローテイルの場合は「飲みやすさ」、「選びやすさ」、「楽しさや意外性」

(3)有無を言わさぬメッセージ(訴求力のあるキャッチフレーズ)
   ⇒イエローテイルの場合はカンガルーのラベル、「オーストラリアの広大な台地の恵み」毎日飲んでも飽きない、楽しくシンプルなワイン」


という3つの特徴を持っており、これが優れた「ブルーオーシャン戦略」の特徴となるようだ。


そして『イエローテイル』が目を向けた【代替産業】と【非顧客層】は、『ビール・カクテル飲料』であり、『ワインは敷居が高く難しいと思っている人たち』であった。

2008年09月07日 07:15 | コメント (0)
2008年09月13日

経営を創る会

弊社ウィザードの財務会計顧問は、現在、京都府長岡京市に所在する藪木公認会計士事務所にお願いしている。


所長の藪木先生とは、先日も少し触れたTL経営研究機構というところでもご一緒させていただいているご縁でもあるのだが、昨年の11月より、弊社担当の池田先生と共に、本当に親身になって下さりいろいろとお世話になっている。


今日は先生の事務所で、顧問先企業を対象にした勉強会『経営を創る会』が開催され、そこに初めて参加してきた。


その内容については、参加者の守秘義務もあり詳細は述べられないが、とても充実した内容で、ご一緒させていただいた他の企業経営者の方からの質問からも、私は大きな気付きを頂戴することが出来た。


藪木公認会計士事務所webサイト藪木公認会計士事務所webサイト
藪木公認会計士事務所の目指されているのは、そのホームページにも謳われているように中小・零細企業のための「経理・経営の駆け込み寺」である。


会計事務所としては計数的な面は勿論ながら、同事務所は人間学にフォーカスされたご指導で、「中小企業こそ人の活きる場である」という観点から、中小企業経営者の研鑽の場として、月次の業務以外でもこうした勉強会の場を今後毎月開催していただける。


弊社も今後こうした学びを実践し、「人が活き」そして社会の中でお役に立て、喜ばれる企業に深化成長できるように努力してまいりたいと思う。

2008年09月13日 22:09 | コメント (0)