サブページのカテゴリ登録について
昨日は有料カテゴリ登録審査サービスの「Jリスティング」についてご紹介した。
その記事の中で、サブページ登録ということについて触れたが、このサブページ登録の意味について今日は詳しくお話したい。
一般に、サブページとは、ホームページのTOPページに対して、TOPページからツリー構造にリンクされた、2ページ目以降の下階層にあるページである。
つまり、会社案内のホームページでTOPページに、「業務案内」というメニューボタンがあり、クリックして開いた2ページ目はサブページであるということだ。
その次の3階層目以降もサブページと言われるので、実際は、TOP以外の全てのページがサブページとして総称される。
ただ、今回ここで話題とする「サブページをカテゴリ登録する」という場合の、サブページの概念は、TOPページ以外の全てのページではなく、主にテーマ・カテゴリ分類された【見出しとなるページ】といえる。
【見出しとなるページ】とは、具体的には、弊社のホームページ内の制作実績のコンテンツで、製造業の分類ページ http://www.wizard.ne.jp/jisseki/sizougyou.html があるが、このような、制作実績〜製造業〜 というような、【テーマ・カテゴリ分類されたページ】のことである。
つまり、カテゴリ登録にむいたサブページとしては、【テーマ、ジャンルなどに分類された区別されやすい、見出しとなるページ】であるといえる。
例えば、不動産業などの場合、物件情報は通常、地域エリアで検索される場合が多く、大阪、兵庫、京都などの都市や、さらにもっと細かいエリア毎に区分し、見出し別けして情報掲載されることが考えられる。
実際、検索時にも「北摂 分譲地」などのキーワードで検索されることが考えられるが、このように検索すると、そのエリアの情報を集約して掲載されたページが上位表示されると思うが、これらのように【テーマ・カテゴリ分類されたページ】をカテゴリ登録することで、有力サイトからの被リンク数の向上によるSEO効果の期待と、高いアクセス数を誇るポータルサイトからのユーザー導線が期待できるという訳だ。
ただ、カテゴリ登録に関しては、弊社の制作実績ページのような、単に【ジャンル毎に見出し別けされたサブページ】よりも、さらにその【区分別けされたテーマに関する情報が充実したページ】が望ましい。
こうしたあるテーマについて限定して絞込み、狭く深く充実した情報を掲載したサイトを【テーマサイト】と呼ぶ。
この【テーマサイト】について、次はお話したい。
テーマサイトの薦め
昨日はSEO対策上で効果が高い「サブページのカテゴリ登録」ということについて述べた。
今日はさらに、カテゴリ登録をするのには、より相応しいともいえる【テーマサイト】について書いてみたい。
さて、昨日も述べたが、テーマサイトとは、ある分類別けされたカテゴリのテーマについて、専門特化して情報を充実させたサイトのことである。
企業経営戦略の手法として、自社の事業領域(ドメイン)を絞り込んで、そこに資本集中投下するコア・コンピタンス経営戦略や、マーケティング分野では、顧客ターゲットを絞り込むことや、専門性を高めることで、他社との差別化をはかり、強みを強化する戦略がとられることがある。
テーマサイトの概念は、これらの企業戦略と同様であるといえる。
つまり、WEBサイト上の情報を、あるテーマでくくり、細かく絞り、さらに深く充実させることで、あるニーズをもったユーザにって、とても便利で有益な情報を提供する戦略サイトとしての位置づけがされる。
こうしたあるテーマ分野で情報が充実したテーマサイトで、かつ、特定のユーザにとって利用価値が高いテーマサイトを、バーティカルポータルサイト(vertical portal site)やボーダルサイト(votal saite)と呼ぶこともある。
バーティカル(vertical)とは、「垂直な」の意味で、ポータル(portal)は「入り口の」という意味であるから、バーティカルポータルサイトやボーダルサイトというのは総合ポータルサイトに対して専門ポータルサイトという意味となる。
こうした専門テーマサイト(ボーダルサイト)では、対象となるユーザーが限定されるため、効果的なマーケティングが可能となると言えよう。
それでは、ここで、具体的なこうした専門テーマサイトの事例として、私が過去にクライアント企業にご提案し、弊社が制作させて頂いたWEBサイトの事例をご紹介しよう。
東京にある(株)ライブラリー様は、画像処理パッケージソフトの開発及び販売とそれらに付随するハードウェアについても手がけられるメーカーである。
同社の画像処理パッケージソフトは、主には、ものの動き等を解析するソフトで、大学等の研究機関や、大手企業の研究開発部門で、人間工学やバイオ・医療などの解析分野の研究に利用されている。
そして、そのソフトを利用するに当たっては、モーションキャプチャーといわれる画像解析法が利用されるケースが多い。
しかし、そのモーションキャプチャーシステムの具体的な利用方法については、これまで詳しく解説されたサイトも少なく、一般には広く認識されていない技術でもあり、画像解析の初心者の研究者にとっては判りづらいものであった。
そこで、私がご提案したのは、モーションキャプチャーシステムを使い慣れない入門者の方(同社にとっては、今後の潜在顧客層でもある)に対して、これらの利用方法を判り易く丁寧に説明したモーションキャプチャーの知識情報テーマサイトの構築である。
そして出来たのが、「モーションキャプチャー入門実践ガイド」というサイトである。
これからこの道のプロとなる方々にとって、その専門分野での最初のわかりやすい解説は、その人にとっての最初のバイブルとなる。
さらにこのサイトでは、あえて(株)ライブラリー社の製品広告は表に出さず、企業色を薄め、運営会社としての紹介に留めて中立的な立場のサイトとすることで、公益性を出している。
そうすることで、SEO対策上も、重要キーワードの「モーションキャプチャー」で上位検索されるサイトとして成果を上げている。
マーケティング志向で、企業イメージのブランド化と、SEO効果を高めた戦略的テーマサイトの一つの事例である。
人材育成の為の心得と作法
今日は、弊社のサチウェイインターナショナル事業部のリーダーズ研修という幹部人材育成研修を行なっていた。
サチウェイインターナショナル事業部は、従来、私の妻、木幡さち子が、1999年より個人事業として経営していた事業を、今年より新たに弊社の事業部門として事業統合したもので、その事業内容は主に「カーディオキック」という空手をベースとしたエクササイズプログラムの提供である。
新しい体制となってからは今回が始めての人材育成研修であるが、この研修は、次代のカーディオキックインストラクターを養成するためのトレーナー資格取得を目指した方達への研修とライセンス試験であった。
現在、登録インストラクターは全国59名であるが、いわば、その頂点で、これからのカーディオキックのプログラムを担って頂く、ニューリーダーを生み出す大切な研修である。
実はこの研修は、昨年秋より3ヶ月にわたり、空手実技、ミュージカル形演武実技、養成実技、メンタルトレーニング、リーダーシップ、生き甲斐について、コーチング、コミュニケーションスキル、食と健康管理といった内容で、丸5日間の計5回講座の研修で修了したが、修了時点では7名の参加者のうち、実際のところ合格条件を満たす合格者はいなかった。
その後、事情により期間が今日まで開いてしまったが、今回はその再テストの機会であった。
再テストに望んだのは、本日参加の5名のインストラクター達であるが、昨年の講座修了から約8ヶ月の間に変貌を遂げ成長した人、昨年の修了時点の熱い意識を今も持続している人、再テストの期間が開いてモチベーションが下がってしまった人など様々であった。
後進の人材を育成するトレーナーとしては、いままでのインストラクターであるだけの自分の立場とは180度立ち位置が違う。
対象者のインストラクターたちはもともと皆、意欲の高い人たちであり、実技に関しては、その後も鍛錬され申し分ない領域まで来ているが、しかしそのトレーナーとしての立ち位置・視点を本当に理解されていた人が少なかったのには残念だ。
そうした点を本当に理解し体得するのは、実はこれから自分達が、実際にその立場に立った時点からなのかも知れない。
『立場が人を作る』というのも確かにあるだろう。
しかし、まずは今なによりその『心構え、姿勢が大切』なのだと思う。
今日は、養成実技としてインストラクター養成の導入部である「カーディオキック」の概要説明を行っていただいたが、実はこの冒頭の出だしが、簡単なようで実は何より一番難しいのである。
私はカーディオキックのインストラクターはできないが、以前はパソコン教室をしていたのでパソコンのインストラクターの経験があるのだが、この分野でも実は一番奥深く、教えることが本当に難しいのは、入門の入門「マウス操作と文字入力」であった。
というのも、ここの第一歩目でつまづくと、特にご年配の方などは、極端な話、その後一生パソコン嫌いになったり、苦手意識を抱えたまま過ごすことになるからだ。
逆に、ここで達成感や、自信を持てたり、新たな気付きや、ちょっとした感動を体験することが出来たら、その後のパソコン習得に対する目標が生まれたり、楽しみや意欲が芽生えるのである。
自分も全くの初心者になったつもりで、相手の立場になり進める必要があり、そこが一番難しい点でもあった。
今日の5人は、インストラクターとしては長い経験と豊富な体験をもっているので、普段の一般の生徒さんを教える分にはなんら申し分はない。
しかし、こと、インストラクターを志望する方への教習となるとどうだろう?
当然、対象となるインストラクター志望者に対して、「自分が指導するこの方々達が、新たに生徒さん達に対してこのプログラムを教えるとなれば。。。」と先の先まで思いをめぐらすことが必要となる。
また、自分が伝える最初の第一歩となるファーストインプレッション(第一印象)が、後進インストラクターのその後に大きく影響し、それがまた多くの生徒さんに伝播すると考えられないだろうか?
そう思うと人材育成は大変難しい。
その一番の発信源の側として、こちらもそのことを改めて実感させられ、逆に今日は我々も大いに反省すべき点を学ばせていただき、貴重な気付きを頂いた。
というのは、「こうした心得や姿勢を最重要課題として考えて、体系化し、もう少し詳しく伝えて置くべきであった。」と思えたのだ。
私自身は空手の経験もないのだが、武道には心得と作法がつきものだ。
なかでも、試合については、礼に始まり、礼に終わる。
この心得と作法というものは、ものごとに挑むとき、まず自分の立ち位置(スタンス)と視点を確認し、心を鎮め、集中力を高め、場を整える作用があるのではと思う。
いわば、そのセットアップであるといえる。
また、ものごとを終えた後も、次への展開のための調整をなすためのものだろう。
そんな、いつも心得と作法をもって、物事と接することで、結果が変わることが考えられる。
今後はそんな心得や作法に注目して体系化し、そこをしっかり伝えていきたいと感じた次第である。
キーワードについて考える
今日はWebマーケティングを左右する【キーワード】について書いてみたい。
以前このブログで、「AIDMAからAISCEASといわれるが。。。」というお題で、購買プロセスの法則の記事を書いた。
そこでも記したように、インターネットが普及した現代には、新たに Search (検索)というプロセスが加わり重要な位置を占めるようになった。
今や判らないことや、興味を感じたこと、知りたいことは何でもインターネットでキーワード検索するというのが定着し一般化している。
その Internet Search (インターネット検索)の際に、使われるのが、【キーワード】だが、この【キーワード】については、顧客視点で考えることがとても重要になる。
実際に、インターネット検索に利用されるキーワードにどういったものが使われるのか?
それを知るのに以前重宝したのは、オーバーチュアの「キーワードアドバイスツール」という無料で利用可能なサービスであった。
ここでは、毎月、知りたいキーワードと、それに関連づいたキーワードの検索数を調べることができた。しかし、残念ながら、昨年2007年の5月でサービスを終了した。
その後、キーワードアドバイスツールに替わるものとして良いものはないかと私も探していたが、オーバーチュアのサービス終了からちょうど1年経て、今度は、クロスリスティングが有料で同様のデータを提供始めた。
それは「キーワードハンター」というサービスだ。
キーワードハンター
利用価格は、ベーシックプランが、31,500円で1,000ポイント、1検索あたり1ポイント(有効期限6ヶ月)ということで、1,000回検索が可能なようだ。
特筆すべき最大の特徴は、「キーワードアドバイスツール」になかった過去の検索履歴が調べられるところだ。
その上のプレミアムプランは業者向けで、複数のキーワードをまとめてCSVダウンロードできる機能があるようだが、150万と非常に高額だ。
この他にも無料で利用できるものとしては、Google AdWordsの「キーワードツール」や、事前のユーザー登録で利用可能な「フェレット」、「キーワードアドバイスツールプラス」などがある。
これらを利用することで、検索に使われるキーワードの動向を知ることができる。
これらから、ユーザーの関心事や、その視点を把握することが重要だといえる。
キーワードについて考える(その2)
昨日は検索キーワードの動向を知る上で参考となるサイトをいくつかご紹介した。
一方で次に自社サイトにYahooやGoogleなどの検索エンジンサイト経由で訪れる来訪者がどのようなキーワードを使って来訪したかは、通常、アクセスログ解析により知ることができる。
アクセスログ解析については、また改めて別の機会にご説明したいと思うが、レンタルサーバを利用されている場合は、標準サービスかもしくはオプションサービスで、ある程度のアクセスログ解析機能が提供されている場合も多いので確認してみて欲しい。
ところで、昨日も検索キーワードについて考える際には、ユーザー視点で考えることが重要であると述べたが、この来訪キーワードを眺めるだけでも、ユーザーがどんな情報を求めて自社サイトを訪れたのかをある程度把握できる。
例えば、「ホームページ制作会社 + 大阪」や「フィットネス + インストラクター + 募集 + 大阪」、「格闘技 + 護身術」、「ホームページ制作 + 価格」など、検索キーワードを眺めていると、そこからユーザーの関心事が推察できる。
ただ、このアクセスログ解析から得られる検索キーワードは、当然ながらそのキーワードが自社のホームページのどこかに記載され、本文中に利用されているキーワードにヒットするものである。
従って、場合によっては昨日ご紹介したキーワードの検索動向を知るサイトで知り得た検索数が多いキーワードが、自社サイトのアクセスログ解析結果に出現して来ない場合は、そのキーワードがホームページで利用されていないための機会損出のケースも考えられる。
この場合は、キーワードの見直しと、ホームページ上への対策を検討するべきかもしれない。
また、さらに詳しいログ解析を行うことで、各ページ毎に来訪キーワードをチェックしたり、閲覧参照時間とキーワードを細かくチェックしたりすることで、来訪数が多い検索キーワードに対して参照時間が短いページはそのキーワードに関する情報が不足しているとも言えるので、掲載内容(コンテンツ)を充実させる必要があるといえる。
この様に、昨日紹介した検索キーワードの動向調査が可能なサイトと、自社のアクセスログ解析を双方うまく活用することで、顧客視点と、顧客動向がある程度憶測できるのである。
キーワードについて考える(その3)
「自社にとっての重要キーワードが何であるか?」ということについて定義することは、自社のホームページをより効果的なものにするためにとても大切なことである。
さらに出来れば、数多く挙がりそうなキーワードの中でも、まずは、最も大切な【最重要キーワード】が何であるかについて、必ず1つか2つに絞り込んで頂きたい。
というのも、現在、WEBマーケティング上で最重要ともいえる検索エンジン対策(SEO)を考える上では、欲張って多くのキーワードで、それぞれ上位検索を狙おうとしても実際には難しいからである。
そこで、限定して絞り込まれた最重要キーワードについては、ホームページ構造上でのSEOチューニングを施し、その他のキーワードについては、オーバーチュアやGoogle AdWordsなどのPPC広告(クリック課金型広告)を併用されることをお勧めする。
また、【最重要キーワード】を選定することは、マーケティングの分野の用語で、USP(Unique Selling Proposition)といわれる「自社ならではの独自の強み」を考えることや、以前に紹介したBASiCS理論の各要素を考えることにも通じる。
また、一昨日と昨日のブログ記事で、キーワードについて考える際に、キーワード選定支援のための各種ツールと、アクセスログ解析の活用をご紹介したが、いずれを活用する場合も、常に顧客の視点で考えることに留意することが最も重要なポイントとなる。
がしかし、この顧客の視点のキーワード選定が意外と難しい。
では実際に、顧客視点のキーワード選定を、具体的な事例でもってお話したい。
ある住宅リフォーム会社があり、そこはお風呂の設備リフォームが最も得意であった。
そこで、当初考えられた最重要キーワードは、同社で最も修理工事件数の多い風呂釜の修理を取り上げ、『風呂釜 修理』が挙げられた。
しかし、キーワード選定ツールなどから見ると、実際に検索数の多いのは同社が当初選んだ『風呂釜 修理』ではなく『風呂 修理』であった。
考えてみれば、リフォーム専門会社にとっては、お風呂の中でも、実際に壊れやすい火を焚く「風呂釜」が当たり前の用語となっていた。
しかし、一般の方には、実際に屋外に取り付けられていたりする風呂釜が壊れていることが目に付くのではなく、お風呂の調子が悪くなれば、"浴槽”や"風呂釜”といった細分化された「風呂釜」の部分を特定するのではなく、単に『お風呂の修理』というのが、普通に出てくる言葉なのだ。
また、こんな例もある。あるファイナンシャルプランナーの方は、当初『節約』というキーワードを最重要キーワードとして考えていらした。
しかし実際、このキーワードではそこそこヒットして反応はあるのだが、メールでのお問い合わせが増えても、実際に仕事となる良いクライアントにはなかなか巡りあえなかった。
そこで最重要キーワードを考え直し、『節税』とすることにして、ホームページもチューニングし直した。
するとそれまで多かった家計のやりくりを考える一般の主婦の方などのお問い合わせから、実際にクライアントとなる高額所得の方からの問い合わせが増え、受注を獲得できるようになったという。
このような実例からも、実際の自社にとって相応しい顧客が誰であり、その顧客がどのようなキーワードを使うのかについて、徹底的に吟味することが重要であるといえよう。
お客様紹介 (株)青木製作所様
先日より当ブログで「サブページ」や「テーマサイト」につての説明と、さらにそのSEO対策としての「検索ポータルサイトへのカテゴリ登録」について取り上げたが、この件であるお客様からご質問を頂いたので、今日はこの件について、より具体的な成功事例をもう一つご紹介したいと思う。
その弊社制作事例として、本日ご紹介するのは(株)木幡計器製作所の以前からのお得意様でもあるのだが、大阪市東成区大今里南に所在するポンプの専門メーカーの株式会社青木製作所さまである。
ポンプといってもその種類にはいろいろな構造のものがあるのだが、同社で製作されているポンプは、ダイヤフラムポンプといわれる膜を利用したシンプルな構造の製品である。
シンプルイズベストとよくいわれるが、同社のダイヤフラム式ポンプはそれを象徴するようなもので、その特徴は「構造上洩れない、堅牢で壊れにくい、メンテナンスが楽である」という、ユーザーにとっても嬉しい優れた製品で、豊富な納入実績をお持ちである。
この同社のダイヤフラム式ポンプ製品は、使用流体が液体か気体かで、主に次の2つの製品群に大別される。
1つは、高濃度・高粘度の液体や異物が混入した液体(スラリー)などに適した【スラリーポンプ】で、もう1つは、けして洩れてはいけない毒性ガスや、可燃性ガスなどの危険性のある気体の圧送に適した【ガスコンプレッサー】である。
この同じ1つの基本作動原理の構造を持ちながらも、用途流体により2つの製品アイテム群に大別される同社製品は、その性質上、それぞれは利用されるシーンが全く異なり、故にユーザー層も全く違った方々が対象である。
これまでの普通のホームページ制作の発想では会社案内のホームページを1つ作成し、その中に製品紹介があって、それぞれの紹介がなされるケースが一般的だと思うが、同社に対して、私は会社概要案内サイトとはあえて別々にスラリーポンプ専用サイトのアオキ・スラリーポンプとガスコンプレッサー専用サイトのアオキ・ガスコンプレッサーの3サイト構成をご提案した。
スラリーポンプ サイト | ガスコンプレッサー サイト |
その理由は、同じ機構を持つ製品でも、ターゲットユーザーが全く異なるのであれば、製品毎に別サイト展開することが、SEO対策上でも有利となり、かつ、ユーザーにとっても目的の情報が良く整理され分かり易いホームページになるという理由からだ。
またここで特に注目いただきたいのは、各製品サイトでそれぞれ最重要キーワードとなる【スラリーポンプ】と【ガスコンプレッサー】がホームページの名前(サイト屋号)に含まれ、最適化されているという点である。
そして、制作させていただいた3つのホームページを、それぞれYahoo!Japanのカテゴリに登録させていただいた。
これにより同社の製品ホームページは、2つの最重要キーワードについて、SEOでは、それぞれYahooとgoogleの検索で、2004年7月の制作公開以降4年になるが、現在まで常に1位もしくは2位の上位検索結果を維持している。
【参考サイト】
スラリーポンプのYahoo!Japan検索 第2位(2008年8月7日現在)
スラリーポンプのGoogle検索 第2位(2008年8月7日現在)
ガスコンプレッサーのYahoo!Japan検索 第1位(2008年8月7日現在)
ガスコンプレッサーののGoogle検索 第1位(2008年8月7日現在)
ホームページの屋号【サイト屋号】について
昨日のブログ記事に関連して、昨日の記事の中に【サイト屋号】という記述をしたが、この件について今日は補足をしておきたい。
【サイト屋号】とは、文字通りホームページにつけられた屋号のこと。
つまり、ホームページにつけられた名前のことで、一般的には「サイト名」と言われる。
「サイト名」は、一般的によく使われる用語だが、この【サイト屋号】という用語は、私は何年も前から使っているのだが、先の【テーマサイト】同様に、WEB制作の分野では、まだ恐らく一般的な用語として、定義付けられたような概念ではないと思う。
では、なぜ私は「サイト名」ではなく、あえて【サイト屋号】と言うのかというと、通常の『お店の屋号』と同様に【サイト屋号】は、いわばそのサイトが繁盛店(繁盛サイト)となるかどうか?を左右するもので、そのサイトの看板となる重要なタイトルだからだ。
新たに独立開業してお店を開いたり、会社を新たに起業したりする場合には、やはりこの『屋号』には、皆さん気を使い、いろいろと吟味されるものだ。
覚えてもらいやすく、親しみやすい名前とか、またはその特徴が表れるものにされることもあるだろう。
いずれにしても創業者の思いがこもったものになるものだが、よい屋号はそれが大きなブランド力を持つ場合もある。
特に【サイト屋号】はそれが顕著な場合もある。
例えば、有名な印鑑の通販サイトに『ハンコヤドットコム』というサイトがある。
この一度聞くと忘れがたい特徴的な【サイト屋号】をもつ同社(社名も株式会社ハンコヤドットコム)は、既存の印章店が始められたサイトではなく、WEBショップとして全くの新規参入で10年前に創業されたようだが、特徴的な【サイト屋号】は既に大きなブランド力を持ち、現在は国内最大級の判子通販サイトとなっている。
しかしこのような事例の一方で、ホームページの名前である「サイト名」には、こうした新規開業の企業サイトでない限り普通一般には、さほどあまり意識されることなく、会社案内のサイトなどには、『○○株式会社ホームページ』と、単に社名がそのまま使われるケースが多い。
そうしたことで特に【サイト屋号】を何にするかと思案するまでもないケースが多いと思う。
というのも、これまでは企業サイトの場合は、1企業1WEBサイトというのが一般的であったからでもある。
しかし、近年は1企業で複数のサイトを運営される場合も多い。
そういえば、なるほど確かに、良くあるのは会社案内サイトと、リクルートサイトと、ブログサイトなどを別々に運営されているケースなどか。。。と想像される方もいるだろう。
が、しかし、ここでいう【サイト屋号】が重要になる別サイトと言うのは、いわゆる戦略的な発想で、別サイト化されるような【テーマサイト】のことを指し、昨日ご紹介した(株)青木製作所の各製品毎の製品サイトや、マーケティング的な視点で、あるテーマに分けられ構成されたサイトなどのことである。
そしてこうした【テーマサイト】の場合の【サイト屋号】を考慮するうえでもっとも重要なポイントは、テーマと関わる【最重要キーワード】をしっかり含んだ【サイト屋号】を採用すべきところである。
こうすることで、SEO効果が高まり、集客力のある繁盛するサイト構築が可能となる。
また、実際にリアルの世界で、新しい店舗や会社を開設するには、費用も大きくなり、なかなか簡単にはいかないが、WEBサイトであれば比較的に低コストに、いくつでも開設が容易だともいえるので、是非【サイト屋号】をよく考慮した【テーマサイト】制作の可能性を感じて頂きたい。
洗濯機の買い替え
我が家の洗濯機は少し前よりどうも調子がよくない。
もともと妻が独身時代から使っているもので、本体を見ると、96年式となっているので、もうそろそろ買い換えても良い時期だろう。
それに、ここ5ヶ月は以前にもまして、赤ん坊の布オムツを毎日たくさん洗濯するので、洗濯頻度が多くなり、それこそ洗濯機が使えないと、たちまちオムツに困るので、早速、今朝は朝から洗濯機選びをすることになった。
自宅最寄の家電販売店といえば天満橋の京阪モール内にあるミドリ電化で、ここなら当日配達もしてくれる。
しかし開店時間の午前10時までには、まだ時間があるのでまずはネット検索だ。(笑)
検索キーワードを「洗濯機 比較」すると、製品比較サイトが幾つか検索される。
価格.com-洗濯機 | ECナビ-洗濯機の選び方 |
代表的な製品比較サイトは、ECナビと価格.COMである。
これらはいずれも大変参考になる。これらのサイトはユーザー志向のサイト作りをする際にも参考なるので、ホームページをお考えの方にも閲覧をお勧めする。
これらのサイトで現状の洗濯機の種類と価格相場観をつかみ、口コミ情報を参考にした上で、ある程度の購入候補を持ちながら、家電量販店に向かい、結局は店舗で販売員の方の意見を参考に、松下電器の製品で展示現品特価品を購入することに相成った。
妻の郷里、和歌山帰郷(お勧めスポット「とれとれ市場」)
昨日今日と妻の実家のある和歌山県の田辺と、和歌山市内に住む妻の94歳になる祖母の所へ、生後半年の赤ちゃんを連れて出かけていた。
以前は和歌山県の田辺や白浜といえば大阪から車で4時間近くかかり、東京に新幹線で行くよりも遠いイメージがあったのだが、2003年の12月に御坊〜みなべ間の高速が開通し、昨年末にはさらにみなべから紀南田辺まで阪和道が延びて、白浜までも田辺からバイパスを経由すれば、大阪市内からでもスムーズに走れば、充分2時間強程度でアクセス出来るようになった。
休みが長いところは、9日からお盆休みというところもあり、昨日はお盆の帰省ラッシュには巻き込まれたくないので、時間をずらして夕方の16時前ごろに大阪を出発したのだが18時には、田辺に到着していた。
ところで、今朝は8時半に、白浜にある「とれとれ市場南紀白浜」という樫田漁業協同組合が経営する海鮮海産物市場へ行き、そこで朝食と自宅用のお土産ものを買いに寄った。今日はそこでのお勧め朝食と、私のお気に入りの品をご紹介したい。
とれとれ市場南紀白浜 | まぐろ解体コーナー |
ところでまずは、その「とれとれ市場」の紹介だが、ここは西日本最大級という総敷地面積15000坪という、大きな海鮮マーケットで、では「まぐろの解体ショウ&即売」や生簀と水族館並みの巨大水槽があるなど、家族連れで、行くだけでも楽しめる設えがいろいろされている。
実際、今日も日曜なのもあるが、朝開店早々だというのに大変な盛況振りである。
さて本題の朝食だが、市場の中の喫茶コーナーのような飲食店で頂いたのだが、この和歌山名物の【シラス丼】なのだが、これが安くて実に旨い!!
キンピラ牛蒡の小鉢と味噌汁、漬物と食後に、コーヒーや紅茶がついて650円とお勧めである。土・日限定で開店の8時半から10時までの限定食というメニューだ。
さらに、前回訪れた際に購入し、あまりの美味しさに、その後、義母にリクエストしたほどの一品は【太刀魚のみりん干】である。今回もしっかり購入した。
この記事を書く際に、「とれとれ市場」のホームページを確認すると、どうやらネット販売もしているようだ。
大阪市立デザイン教育研究所
今日は、現在弊社が、社団法人大阪市工業会連合会様の産学連携プロジェクトでも、産学連携させて頂いている大阪市立デザイン教育研究所を訪問させて頂いた。
大阪市立デザイン教育研究所は大阪市阿倍野区にある大阪市立のデザインを専門とする2年制の専門教育機関。いわゆる大阪市立のデザイン専修学校である。
同校は高等学校で美術系・デザイン系など造形に関する専門学科に在籍した卒業者に対して、美術・造形の専門教育をおこなう学校である。
4年生大学が普通科に在籍した者に対しても対称とし、1-2年で基礎教育を行うのに対して、同校は高等学校の造形教育との一貫連続性を図った専門教育をストレートに行うことを目的とされている。
同校に併設されている大阪市立工芸高等学校とは姉妹校で、同高等学校の出身者も多く、半数を占めるようだ。
そうした大変専門性の高い学校だけに、同校はその分野で大変優秀な学生さんが多く、社団法人大阪市工業会連合会様の産学連携プロジェクトのホームページ制作実績もなかなかのものである。
また、毎年超一流の大手企業への就職実績も豊富な学校で、同校の卒業生の活躍ぶりも顕著なようだ。
今回は、弊社の制作案件の一部であるFlashコンテンツを、学生さんの制作実習課題としてお取り組み頂くという件でご相談に訪れた。
そして、早速お取り組みに頂く方向で話がまとまり、さらに本年秋に東京の明治神宮外苑で開催されるコンテンポラリー・インテリアデザインの国際見本市の、100% Design Tokyoで併設同時開催される産学共同プロジェクトの 100%futures に本作品も出展を検討頂く事になった。
弊社の案件の一部がこうした学生さんの学びの機会となり、こうした出展が出来ることは大変嬉しい限りだ。
届かない感性価値
本日伺ったあるメーカーでの打ち合わせで、ある売れない商品のことが話題になった。
その商品の性能は優れている。
扱い方も簡単である。
価格も適正である。
それを利用した効果も高く、その実証データもある。
利用者の反響も良い。
つまり、その製品はメーカーとしても自信のある、事実、優れた商品なのだ。
また、さらにその商品は従来の同アイテム品とは違う独自機構を持った特許製品であり、まさに他社にはない同社だけのオリジナルの製品である。
しかし、売れない。
何故だろう。
本当に売れないのか?というとそうではなさそうだ。
というのも、展示会で同社の社長が自らその商品説明をすればすぐ売れる。
しかも、お客さんは自分で利用するだけではなく、親戚の分までと、複数台売れてしまう。
売れない理由の最大のポイントは、その商品の価値がこれまで語られてこなっかったことのようだ。
というようり、厳密に言えば、その価値を語る機会が与えられなかったからなのだ。
というのは同社はメーカーとして製品を売り手に流すのだが、バイヤーがその製品の価値を十分に理解してくれていなかったり、テレビ通販などは、機能が優れ良い品で価格は相対的に適正であっても、値頃感のある安いものでないと売れないと扱ってくれない様だ。
つまり、同社の従来からの販売チャンネルでは、バイヤーレベルでその価値の伝達経路が閉ざされ、その価値が消費者まで届いていないのだ。
そうした作り手の感性価値の伝達には、販売流通の果たす役割が大きく、サプライチェーン全体での取り組みが課題となる。
ちょうど今私がよんでいる小阪裕司氏の著書「そうそう、これが欲しかった!感性価値を創るマーケティング」の中にもこうした売り手の領域全体で取り組むということが、ビジネスを危機に陥れる3つの忘れられた課題の1つとして紹介されている。
作り手が直接語ると売れて、売り手レベルでは売れない。
ここには価値伝達の手法に問題があり、それを如何に伝えるかが問われ、同社のホームページを担わせていただく我々にも重要な役割があると言える。
三代目鈴木紀夫
三代目鈴木紀夫、このブログタイトルから一体何をイメージされただろう?
私のブログ記事を何度かご覧頂いた方なら、きっとどこかの老舗企業の三代目経営者の話だろうと思っていただいたのではないかと思う。
確かに、ある意味それは一部正解とも言えなくはないが、実はこれ、【おむすび】の名前なのだ。
『お・む・す・び???』
そう、おむすび。
東京銀座にある『十石』というおむすび専門店の南蛮味噌おむすびの名前なのだそうだ。
銀座「十石」
先ほど、一部正解と言ったのは、このおむすびの名前のは、由来はこの南蛮味噌の生産者の名前をそのままおむすびの名前としてネーミングされたからだ。
しかし、おむすびの名前としては奇抜な名前である。
どうやら、お店に入ったお客さんも始めてこの商品値札を目にすると、自分の目を疑いあらためて見直すのだそうだ。
この現象を私が大学で専攻していた社会心理学では【認知的不協和】という。
【認知的不協和】とは、「人は普段自分が認知しているものと違うものと遭遇するとギャップが生まれ、不協和が発生する。すると心理的にこの不協和を解消しようという衝動に駆られるという性質をもっている。」という人の心理を表す用語である。
(先日紹介したセス・ゴーディンの著書「マーケティングは嘘を語れ!」のタイトルもまさにこの認知的不協和の心理テクニックを利用してデザインされたものである)
これが、「南蛮味噌」という普通の名札ではどうだろう?
恐らく気に留めず見過ごすことさえあるだろう。
しかし、この「三代目鈴木紀夫」というおむすびに相応しくない値札をみると、専門的に言うと【認知的不協和】が発生し、つまり「なんで鈴木紀夫なん??」とその理由を知りたくなるわけだ。
そして、値札の近くにはその名前の由来が説明され、生産者の手書きの手紙が添えられているのだそうだ。
このネーミングは人の関心を引くことを意図して付けられ、さらにその名の由来を知りたいという次の行動までしっかりデザインされているというわけだ。
実はこの事例は、前日のブログで紹介した小阪裕司氏の著書「そうそう、これが欲しかった!感性価値を創るマーケティング」の中で「感性消費行動のデザイン」という章で紹介されていた事例である。
このマーケティング手法で普段は人気のない調理味噌系のおむすびが、5倍の売り上げを生み出したそうだ。
この事例の「銀座十石」というおむすび屋さんのホームページを見ると、オンラインショップがあり、この南蛮味噌の紹介とこのお味噌のセットが販売されていた。
そこには、この味味噌の生産者であり、新潟の小さな町の小さなスーパーの経営者である鈴木紀夫さんのお店に車椅子の方が往復4時間かけてこの南蛮味噌を買いにこられたというエピソードも綴られていた。
そして私もその南蛮味噌をこのサイトで購入してみた。(笑)
成功するネーミング
前回はおむすびのネーミングのことを書き、それ以前にもサイト屋号のお話をしたが、ここのところ私はネーミングに関して関心をもっており、そんなところに、コンサルタントの神田昌典さんと株式会社感性リサーチの社長、黒川伊保子さんのインタビューオーディオセミナーのCDがあり「成功するネーミング」と言う内容だったので聴いてみた。
黒川伊保子さんのことはそれまで知らなかったが、昨日紹介した小阪裕司さんの著書の巻末のお礼の中にも、よくみれば「脳機能や語感の観点からいつもさまざまな示唆を頂いている」とご紹介されており、脳とことばの研究からネーミングの感性分析の世界においては第一人者の方のようだ。
同氏は奈良女子大の物理学科を卒業後、富士通で14年間、人工知能の研究開発に携わられ、脳機能の立場から語感の正体が「ことばの発音の身体感覚」であることを発見され、その後コンサルタント会社や民間研究機関での勤務を経られ、株式会社感性リサーチを設立。その後AI分析の手法を用い世界初の語感分析法を開発され、マーケティングの分野に新境地を開拓されたようだ。
セミナーCDの内容は非常に興味深かかった。
人は知らず知らず、語感の発音体感を感じ、言葉を発したり、聞いたり、見た瞬間に、その『発音体感という感覚をベースに、ある期待感の確信を生み出す』と言うことだ。
例えば、人の名前「スズキ シュンスケ」と「ゴウトクジ マナブ」の場合、その発音体感から、「スズキ シュンスケ」はサッカー部で活躍し、「ゴウトクジ マナブ」は歴史に詳しい感じがする。
その理由は、この発音体感が「スズキ シュンスケ」の場合は筋肉の緊張点が舌先と舌の付け根のところで交互に行ったり来たりして、口の中が疾風と共にジグザクにが走り抜ける感じで、「ゴウトクジ マナブ」は胸部に細かい振動を生み出す濁音と、頭蓋に細かい振動を生み出す鼻音が交互し、振動が重なり合いあい長い蓄積を感じさせるからだそうだ。
そしてこの発音体感は、深い確信を受け持つ小脳で受け取り、潜在意識と深い確信の領域に影響を与えるそうだ。
つまりはその言葉の持つ意味よりも、その語感からくるイメージを強く思ってしまい、潜在的なその影響の方が大きいようだ。
その語感から生み出される期待感の確信が、現実とずれていると人はがっかりしたりする。
また何故か浸透しないネーミングと言うのもそんなところに理由があるようだ。
例えば、JR東日本につけられた愛称の『E電』は乗り物の機敏性や利便性を表さず間延びした重い感じであり、東京ドームの正式施設名称の『ビッグエッグ』はエネルギーがあるのに押し込められたようなフラストレーションがたまるいいにくい言葉で誰も使わない。
この実に興味深い話をお聴きして、ネーミングもしかりであるが、言葉というものがいかに重要であるのかをあらためて思い知らされた。
『言霊』とよく言われるが、普段何気に使ったり口癖のように使う言葉にも、こうした小脳に働きかける発音体感と言うものがあり、人の潜在意識に働きかけるのならば、言葉が人生に大きく影響するその理由もよく理解できそうだ。
さて、では実際、『成功するネーミング』はどのようにつければいいのかと言うことについて黒川先生は、【名前は直感で決めるしかない】と言われる。
むしろある思いをもって生み出された製品やサービスには、名前は既に在るといえ、それに出会うようなものだと言われる。
極端な話、腑に落ちるネーミングが浮かばないくらいならその事業はおやめなさいと言われる。
また実際、いろいろ戦略的に考えて付けると言うよりは、リラックスして楽しんで付けたり、それに感動して付けられた名前の方が、後で分析すると良かったりするようだ。
このお話も私にはとても共感でき納得のいくものだった。
【キラーコンテンツ】について
ホームページの制作にあたって、最重要キーワードの選定などの面も含め、ユーザー視点で考えることの重要性はこのブログでも何度か述べたつもりだ。
またユーザー視点の重要性という観点では、よくユーザビリティ(操作性)やアクセシビリティ(高齢者や障害を持つ人にも配慮されているか)などが語られることも多いが、まずは、特にそのホームページの内容・中身である『コンテンツ』が、ユーザー視点の内容となっているかどうかはとても重要なことである。
ところでこの『コンテンツ』の中でも、【キラーコンテンツ】といわれるものがある。
キラーは英語で「殺す」、コンテンツは「中身」や「内容」であるから、直訳すれば、言わば「殺し文句的な内容」とでも解釈すればよいかと思う。
この【キラーコンテンツ】とは一般的には、IT用語として、「ある規格やサービスを広く浸透させるために用意されるコンテンツ(データや情報、サービスなど)。または、 そのような結果をもたらしたコンテンツ。いわば人気のコンテンツである。」と定義付けられている。
こういう定義からすると、「爆発的な人気を誇り、世間一般の社会に広く浸透されるようなインパクトのある内容」のみをいうのかと思われそうだが、ホームページ制作の分野で言う【キラーコンテンツ】は、そのホームページが、対象となるユーザーに認知されるために決め手となる『コンテンツ』、具体的に言えば、ブラウザーの「お気に入り」に入れたくなるような『コンテンツ』をいう。
そのホームページが「お気に入り」に入れてもらえる決め手となるような、人気の『コンテンツ』であるから、この【キラーコンテンツ】は、当然、ユーザー視点で考えられたものであると言えよう。
つまり【キラーコンテンツ】とは、商用サイトにおいては、顧客ユーザーに認知され、顧客ロイヤリティーを高めるために、ユーザー視点で考えられた人気のある『コンテンツ』だと言える。
では具体的に、企業サイトにおけるそんな【キラーコンテンツ】の条件とは、何だろうか?
私は、以前より、その条件は次の2つのいずれかの特性を有するものだと主張してきた。
それは、ユーザーにとって、
1.「何か学べるような知識情報」か、もしくは
2.「便利な機能・サービス」を提供する『コンテンツ』である。
さらに、最近この2つの条件に新たに付け加えるべきだと思うようになったのは、
3.「人に伝えたくなるような物語性」を有した『コンテンツ』である。
これらの具体例については、次回より、弊社の顧客サイトをご紹介しながらご説明しよう。
キラーコンテンツ事例お客様紹介 上田ブレーキ(株)様
もう8年か9年ほど前になるが、私が受講したインターネット・マーケティングのセミナーの講師をされていたスタンフォード大学の教授でマーケティングコンサルタントのピーター・C・ウィルトン教授は、【キラーコンテンツ】の重要性についてこんなことを言われた。
「あなたの会社サイトから全ての会社案内と製品・サービス案内を取り除いてください。その後に何かが残りますか?」
「それらの情報を全て取り除いた後に何も残らず、ユーザーにとって有益な情報が1つも残されていないとすれば、あなたのサイトは会社案内のパンフレット同様、一度目にすれば、必要のない限り二度と見られることはないでしょう。」
そんな会社案内サイト+αの【キラーコンテンツ】を検討した弊社制作事例のホームページとして本日ご紹介したいのは、大阪市都島区友渕町にあり、今年で創業98年の上田ブレーキ株式会社様だ。
上田ブレーキ(株)
同社は、日本国内に同業他社が4社しかないと言われる鉄道用ブレーキシュー(制輪子)のメーカーのうちの1社で、他の大手企業である3社(ナブテスコ(株)(旧(株)ナブコ)、曙ブレーキ工業(株)、日本信号(株))に対して唯一鉄道用ブレーキシューの専業メーカーさんでもある。
国内4社というような業界であれば、業界では知らない人はいないような御会社である。
故に、そもそもホームページで新規営業開拓というようなニーズをお持ちではなかったが、求人や会社案内が目的で制作のご依頼を請けたのだが、単なる会社案内のデジタル版では勿体無いと、弊社より【キラーコンテンツ】のコンセプト提案をさせて頂いた。
具体的には、2つの顧客ユーザーにとっての、有益な情報を提供するキラーコンテンツである。
1つ目は「リンク集」である。
「リンク集」というとごくありふれたコンテンツだと思われるだろうが、少し考えてみてほしい。
日本国内で最も人気の高いと思われるサイトは「リンク集」なのだ。Yahoo!JAPANがそうである。この日本でもっとも利用頻度の高い検索エンジンサイトはもともとカテゴリ別けされた登録サイトのリンク集である。
他に同様のサイトの代表的事例には、時刻表リンクや法庫などがある
つまり、ユーザーにとって便利で有益な情報を、あるテーマでまとめリンク集とするだけで【キラーコンテンツ】となり得るのである。
では上田ブレーキ(株)様のリンク集はなにかというと、同社とのお取引の有無に関わらず、日本国内の全ての電鉄会社のホームページのリンク集である。
なぜ、このリンク集がキラーコンテンツになるのかと言うと、お客様も自分の業界の同業他社が気になるものだからだ。
いざ制作すると案の定、お得意先の方から「便利でよい。お気に入りに入れている。」との反響があったようだ。
次に用意したのは「用語集」だ。
何の用語集かというと「鉄道用ブレーキに関する専門用語集」である。
こうした業界の専門用語集が業界関係で実際に発刊されている例もあるが、同社の業界ではこうしたものはなかったようだ。
ここで少し考えてみてほしい。同社の場合のユーザーと言えば、鉄道の車両運転制御技術に関わる部門が顧客であり、そうした部門の技術者の人は、上田ブレーキさんの名前は周知し、専門用語もある程度熟知されているだろう。
しかし、ターゲット対象ユーザーを大きくくればそうだが、もう少し細かくセグメントしてみて、顧客先の新人技術者の方はどうだろうか?
どの業界でも、新人はまずその分野の専門用語から学ぶはずだ、こう考えれば、専門用語集は彼らにとってはとても便利な知識情報の【キラーコンテンツ】だと言える。
図書館のように何でもインターネットで検索する人が多い現代、これから業界の専門知識を得ようとするならば、まずは専門用語をインターネット検索することも多いと思われる。
こうした用語集はSEO対策にも繋がり、さらに、新たな分野で、まず始めに知識を与えてくれたサイトは、バイブルのようなサイトとなりその人にとってのブランドとなる。
またこの鉄道ブレーキに関する用語集コンテンツは、副次的な効果要素ではあるが、同社の新入社員教育の教育教材にもなっている。
さらに、営業目的ではなかったはずのホームページだが嬉しい誤算もあったようだ。
業界では誰もが知っているはずの同社であっても、意外と「上田さんのところにはそんな製品もあったのか!」と今まで、取引があっても採用実績のなかったアイテムが実は認知されていなかっただけで新たに注文が発生した案件が3件もあったと喜んで頂いた。
鉄道会社HPリンク集 | 鉄道ブレーキ用語集 |
キラーコンテンツ事例2お客様紹介 奥村電機(株)様
【キラーコンテンツ】の具体例として、昨日は「知識情報を提供するタイプ」をご紹介したが、本日は「便利な機能・サービスを提供するタイプ」をご紹介してみたい。
その例は、大阪市福島区海老江にあるモーターとトランスやキュービクル電源などの受変電機器、電源機器の製造・販売・レンタル・修理を手掛けられる今年で創業95年の奥村電機株式会社様である。
奥村電機(株)
同社の【キラーコンテンツ】は『在庫一覧である。
この在庫一覧は、毎日自社で情報更新可能な、製品在庫検索システムである。
同社のこうした製品は工事現場等でのレンタル需要も多く、ホームページを制作させて頂いた2003年以前は、お得先様に対して、定期的にプリントアウトされた在庫情報リストを書類送付され情報提供をされていた。
当然、一定期間をおいての情報提供なので、お客様は実際には常に同社に現時点での在庫状況を照会をかけてから、発注手配が必要だった。
また、モーターなどは、製造メーカーによりその取り付けピッチ寸法は各々異なるためこちらも実際利用可能かどうかは、お客様には図面を要求頂き、内容を確認いただいたその後の手配となっていた。
故に、同社のレンタル事業は都度電話でのお問合わせが多い業務であった。
また、レンタル在庫リスト、外形寸法図面・回路図などの書類提供のためのFAXでのやり取りも多かった。
しかし、本データベースシステムを利用することにより、これらの業務は簡略化されると同時に顧客サービスに繋がるまさに便利な機能となった。
具体的には、従来は
在庫照会(TEL) ⇒ 図面・回路図等送信(FAX) ⇒ 見積もり依頼(TELorFAX) ⇒ 見積もり回答(TELorFAX) ⇒ 受注手配
であったものが、
在庫照会(DBシステム)〜図面・回路図等ダウンロード(PDF)〜見積もり依頼(依頼フォーム)までがホームページ上 ⇒ 見積もり回答(TELorFAX) ⇒ 受注手配
と、上流3工程は全てがお客様がご自身で行っていただけるようになった。
このように便利な機能を提供するキラーコンテンツの場合は、顧客ユーザーにとっても、自社にとっても双方に便利なWINWINの関係の内容となる場合も多い。
在庫検索画面 | 在庫詳細画面 |
インフルエンサー・マーケティング
今年のお盆休みはあまり遠くへ出かけることもなく、自宅にいる時間も多かったのだが、休みの間に読んだマーケティング本として、大変参考となったのが、「その1人が30万人を動かす!」という書籍だ。
同書は副題が「影響力を味方に付けるインフルエンサー・マーケティング」というタイトルである。
この本では、WEB2.0時代と言われる今、新しいマーケティング手法として最近注目を浴びている【インフルエンサー・マーケティング】について、その基本的な概念体系と実践的なノウハウについて実に判り易く解説されており、入門専用実用書としても優れた良書だと思う。
著者はインフルエンサー・マーケティング専門のコンサルティング会社ブルーカレント・ジャパン代表取締役の本田哲也さんという方だ。
『インフルエンサー』とは、「消費者に影響を与える存在」と意訳され、具体的にはブログ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、コミュニティ・サイトなどのCGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア)の中で、ほかの消費者に対して“カリスマ”的に大きな影響を与える人を指す。
こうしたインフルエンサーと言われるのは、カリスマ・ブロガーと言われるような影響力の大きい個人などもそのうちで、彼らが書くブログ記事やSNSが個人消費にも大きく影響を及ぼすことがある。
こうしたインフルエンサーを巻き込んだマーケティング事例としては自動車会社が新車の発表会に有力ブロガーを招いて、彼らが自主的にコメントするCGMの活用により販促を進める例もなどがある。
同書の中では、まずはインフルエンサーを、「専門家」、「マスメディア」、「個人」の、3種類に分類してその特徴を示し、その3つのインフルエンサーが相互にシナジー効果を発揮して効果をあげるというこのマーケティングのスタイルについて解説されている。
またこれらのインフルエンサーを味方に付けるには、中立的で社会性を持った『関心テーマ(issue)』というものが、最大の鍵を握るようだ。
ここで紹介されている1つの事例としては、P&G社の例がある。
この場合の『関心テーマ』は、「赤ちゃんの睡眠はその発育に大きな影響がある」ということで、この研究をされ「子どもの早起きをすすめる会」を主催されるある著名な小児科医を「専門家」のインフルエンサーとして巻き込み、次にその研究の発表の機会を提供して「マスコミ」を巻き込み、話題性を生み出し、それを今度は個人のカリスマ主婦ブロガーが記事で書くことで影響力を増加させたうえで、この関心事と結びつく「赤ちゃんの睡眠を考えたコットンのおむつ」を販促すると言うものだ。
【参考:ブルーカレント・ジャパン社ケーススタディ】
こうしたインフルエンサー・マーケティングの手法は大変参考になると同時に、従来の発想とは全く違ったWEB2.0社会といわれる時代のマーケティング手法の概念に頭を切り替える必要があると感じさせられる。
【参考サイト】
インフルエンサー・マーケティングの導入イメージプラン(ブルーカレント・ジャパン株式会社webサイト)
100円パソコン
今、100円で購入できるノートパソコンがヨドバシカメラやビックカメラ、コジマの量販店で販売されている。
そのパソコンは、台湾のASUSTeK(アスーステック)製のミニノートパソコン Eee PC 4G-Xである。
ASUS Eee PC 4G-X
ASUSというメーカーは聞きなれない方もおられるかも知れないが、以前よりパソコンのマザーボードのメーカーとしては有名である。
100円といっても、これは条件付の限定価格で、通常価格は49,800円であり、今年の初めに5万円を切るノートパソコンとして発売され、話題となった機種である。
⇒ 参考製品レビューページ
その条件というのは、データ通信カードのイーモバイルへの2年縛りの契約加入が条件である。
具体的には、にねんMAXという月額2900円から6880円上限のパケット課金という利用料の通信カードとのセット加入販売により、特別価格というわけだ。
つまり、同料金プランが、通常の料金プランよりは相応分割り増しとなるかわり、機器への初期投資金額を抑える可能という訳で、実際はパソコンとデータ通信機器のハードの金額分は月額利用料分で回収され、実質的には割賦購入しているようなものだ。
⇒ 関連ニュース記事
しかし、こうしたキャンペーン策は、マーケティング戦略を考えるうえで大変参考となる。
このパソコンは、スペック的にメインに利用するマシンとしては無理があるが、外出先でのインターネット通信パソコン端末としてセカンドマシンとして利用するような用途にはぴったりでしかも初期投資がいらないとなれば購買意欲がそそられる。
実際、当社も営業用に通信カードとモバイルPCの追加購入を先々に検討していたが、このキャンペーンを知ると、客先での簡易なプレゼンであればこうしたミニノートPCでも充分最低限度の要件はみたされる訳で、魅力的に感じ、今すぐ契約をしようかという動機を喚起させる。
この100円パソコンのキャンペーンは、パソコンの潜在購入需要の喚起と、契約の長期安定化の両方が得られる優れたセールスプロモーション策だと思う。
ところで、イーモバイルは第四の携帯キャリアとして、平成15年に会社設立され、昨年サービスを開始したが、最高7.2Mbpsの高速モバイル通信で、利用者数を急激に伸ばし好調のようだ。
それと今回記事を書く上で調べると、今回のキャンペーン策を展開する上記の大手家電量販3社も、イーモバイルには資本参入していることがわかった。
そういう意味では、こうしたキャンペーン策を展開するアライアンスの戦略事例としても注目できる。
出口はあるか?
今日の午前中は、サチウェイインターナショナル事業部のミーティングを行っていた。
主な議題は先般のリーダーズ研修の件と、今後の展開についてである。
同事業部における現在の主な事業としては、カーディオキックという「空手」と「エアロビクス」と「キックボクシング」を融合させた独自のフィットネスプログラムの普及推進とインストラクター養成の教育研修事業である。
今後さらに当社としてはこのカーディオキックのインストラクター養成ができるトレーナーを増員することで、このカーディオキックインストラクターライセンス資格取得の研修の開催頻度も増やし、インストラクターの強化を行っていく方針を採りたいと思っている。
それに伴い課題となるのは、カーディオキックインストラクターの活躍の機会を創出することである。
その意味では当然のことながら、このプログラムの広報宣伝を強化するとともに、実際の活躍現場の開拓が望まれる。
折角ライセンスを取得しても、それを教える場所や機会がなければその意味がないからだ。
その課題意識を持ちながら、現在は今後の具体的な展開を検討しているところだ。
そしてそんなことをいろいろ考えながら、本日は夕刻よりロボットラボラトリーで開催された次世代ロボット開発ネットワークRooBOの運営委員会の会議に参加した。
私はこのRooBOの開設時よりこの運営委員会の委員として末席を汚させていただいている。
ここの中で、ロボット開発者の人材育成教育ビジネスのお話となり、基盤技術となる組込み系のプログラム開発の人材教育に関しては、ここでもその教育を受けた方の受け皿が問題ということだ。
大阪市は現在、ロボット開発を今後の大阪の新しい産業基盤の1つとしたいという構想のもと数年前から、その支援施設としてロボットラボラトリーの開設をされ、その成果は着実に実ってきている。
しかし、先の開発者人材の受け皿としては、実際のところ、やはり大手企業が多い東京を中心とした首都圏に人材教育ニーズが偏っている。
ロボット産業都市を目指しその実績を上げつつある大阪ではあるが、中小企業がロボット産業の中心となっている点からも、残念なことにまだまだそうした人材の受け皿としての求人ニーズの需給バランスは良くないようだ。
ロボットの開発技術を学びたいというニーズを抱えた人は多くても、受け口としての出口が少なく実際はビジネスとしては成立しにくいようである。
ロボット産業はこれからの産業分野だけにこうした人材の出口となる受け皿はまだまだこれからだとは思うが、いずれにしても人材育成ビジネスにおける出口戦略は重要だといえよう。
顧客以外に目を向ける
今日は銀座ラフィナートで開催された日本圧力計温度計工業会の理事会及び暑気払いに参加するため東京出張であった。
大阪ではあまり馴染みがないが東京では「暑気払い」というような会合の習慣があるようだ。
さて、たまたま銀座で開催されるので、先日話題にした「銀座十石」というおむすびやさんを実際覗いてみようと再度WEBサイトで場所を確認した。
平成10年より開店されていたという本店は、現在駅前の区画整備のため閉店を余儀なくされ現在は松屋銀座という百貨店の地下食料品売り場に場所を替えて営業してるようだ。
丁度駅から目的地の会場までの通り道のようで、好都合だ。
改めて、同店のホームページを見させていただいたのだが、そこに「パブリシティ」というメディア紹介のページがあり、エッセイ文庫本の中で紹介されている文章が抜粋され載っている。
そこには夫婦の会話で、奥さんが「銀座に来たなら今話題のおにぎりやさんに行かなくちゃ」といいだすが、「おにぎりなんて女房がつくるもんだ」と思っている旦那さんには抵抗がある。
しかし奥さんはこういう。「お父さん、今は時代が違うのよ。亭主に食べさせるおにぎりは私がちゃんとつくります。これは【おみやげ】」
なるほどそう言われると、実際私も、自分の昼食代わりか、帰りの新幹線の中で頬張るかと思っていたのだが、「そうか妻にも夜食にみやげとして買っていこう。」と思ってしまう。
2・3年ほど前から「ブルーオーシャン戦略」.という企業戦略論が話題にっている。
この件については、また改めて話題としたいが、ブルーオーシャン戦略では今まで顧客になっていない買い手に目を向ける。
つまり非顧客を顧客にする戦略だ。
お土産を考える人には、いままで「おにぎり」はあまり選択肢になかったはずだ。
しかし、おにぎりを「おみやげ」という新しい戦略キャンパスに組み入れることで、あらたなブルーオーシャンが広がるわけだ。
最後に、同店のおむすびと先日購入した三代目鈴木紀夫という南蛮味噌がおいしかったことは付け加えておこう。
がんばれ中小企業!!
昨日は、先の記事にも記載の通り(株)木幡計器製作所の加入業界団体である日本圧力計温度計工業会の理事会に参加してきた。
理事会審議の後、経済産業省の製造産業局産業機械課の方より「中小企業支援策」についてのご説明と懇談会が催された。
具体的には「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会報告書」の内容説明と、「原油・原材料高騰に係る下請中小企業向け追加対策について」という内容である。
このうち、昨今の原油・原材料高騰による中小企業向け対策については、具体的には、中小企業庁の方で新たに今月8月9日から相談時間の延長や土曜日相談も実施されている「下請かけこみ寺」という相談制度のご案内で、下請代金法に照らして、昨今の原油・原材料高騰にあたり下請け業者に対して親事業者の買い叩き等が無いように規制強化をするなどがその内容であった。
原材料価格高騰は、我々業界としては深刻な問題でもあり、その施策内容については期待するところだが、中小零細企業が多い我々圧力計温度計の製造事業者団体ではあるものの、正直なところ、我々にとっては、残念ながらご説明頂いたこの対策については、現況の材料価格高騰に関して有難い助け舟となる有効なもののようにはあまり感じ取れないというのが組合理事各社を通じての感想であった。
これらの国の施策がもちろん価値のないものと言うことではけしてなく、国がこうして中小企業支援に目を向けてくださるのはとても有難いのだが、しかし、ではそうした「かけこみ寺」的なところで相談が出来るかというと躊躇せざるを得ない感がどうしてもあるようだ。
我々の業界においては、金属材料の販売元は皆大手企業であり、売り先も比較的に大手企業が多いという、仕入れ先と売り先の入口と出口が、大手企業の板挟みであり、我々としては他業界と比べて使用量は僅かなので材料仕入額の高騰には受け入れざるをえず、一方では売り先へは製品価格への転嫁が難しく、値げも受け入れられにくいのが現状だ。
我々が主に使用する金属材料のうち真鍮は約3倍、ステンレスは約2倍とという高騰である。
部品の材料比率が高いだけに苦しいかぎりだ。
こうした状況が社会問題になり、勿論売り先への値上げが全く聞き入れられない訳ではないが、しかしここ数十年来、ものづくり企業におけるコストダウン進行による製品価格競争局面を長年体験してきた我々業界においては、悲しいかな、すんなりとは値上げも怖くて出来ないというところなのだろう。
あたかもサーカスの象(学習性無力感)である。
またこの業界は古くからの企業が多く、工場の土地・建物も自前で、設備投資もあまり必要ない分、部品在庫を多く抱えがちな企業が多いせいか、これまで初期の材料高騰も何とか吸収してきたのだろうが、しかし今ではもうそれも言ってはおれなくなってきている。
何十年来と業界で倒産企業がなかった業種ながら、この6月には老舗企業が1社倒産した。
大手企業にとっても厳しいのだろうが、我々中小零細はそれ以上に厳しい。
こうしたなか思うのは、縦系列も崩壊ししつあるようだが、大手にはリーダーカンパニーとして、できれば今、日本のものづくりを守るためにも、中小を引き上げるような気概を持っていただきたい。
日本のものづくり企業は、我々中小企業が、こんなふうに耐え忍びながら踏ん張って、縁の下で支えてきた自負はあるが、この現況がこのまま続けば、この国から小さいながらも貴重な企業がどんどん無くなってしまいかねない。
大手は、例えばカンバン方式で在庫は抱えず、ジャストインタイム納品の合理主義を追求し続け、高収益を上げてきた。
また、最近は企業イメージもあり、大手企業としては自社内では確かに地球温暖化対策には貢献しているのだろうが、一方で、事実上の在庫センターである納入仕入先のトラックは納品時間を待つ列をなして、時間調整のアイドリングで、無駄なガソリンを焚かせていたりするのではないのだろうか?
また、話は飛ぶが、外に目を向けて国際的に見れば、韓国や中国、インドなどの企業成長は目覚しいが、最近私の聞いたところでは、どうやらその背景には外国の国家戦略もあるらしく、ある国では技術をもった民間の企業買収にも、国が何十億も莫大な援助をするというとんでもない恐ろしい話もあるらしい。
オリンピックイヤーで、国民の多くが、国家や地球市民を意識する今、自分達だけがよければそれでよいというのではなく、国も、公器性の高い大手の民間企業も、そして私達中小企業も、気概と品格を持って、もう少し広い視野と見識を持ちたいものである。
当然、我々中小企業としては、厳しい経営環境の中ではあるが、これまでの発想を変えて構造的な転換により新しい価値を創造すべく、今後もたゆまぬ努力が不可欠だろう。
自社も含め、『がんばれ日本!がんばれ中小企業!!』とこころから叫びたい!
【参考サイト】
中小企業庁下請かけこみ寺事業
全国中小企業取引振興協会(全取協)下請かけこみ寺
IKEA
世界一の規模を誇る北欧スウェーデンの超巨大家具小売店IKEA(イケア)が、木幡計器の所在と同じ、わがまち、大阪市大正区の鶴浜沖に8月1日にオープンした。
私も大正区で事業を営むものとして、このIKEA鶴浜がオープンした鶴浜沖というエリアの土地開発整備の経緯を知っているので、同店が誘致される以前から、このエリアがどんな活用がされるかについて関心があったので、IKAEという聞きなれないスウェーデン家具大型量販店が来るという噂は1年ほど前から聞いていた。
しかしその認識はつい先日まで「どうやら、自分で組み立てる形式のデザイン性の高いローコストの北欧家具の大型店らしい」という程度のものであったが、そんな私の認識を変える出来事があった。
というのは、自宅のポストにIKEAのカタログが投函されていたのである。
IKEA2009カタログ
私の現在の住まいは大阪市都島区である。恐らくIKEAのある大阪市大正区鶴浜からは直線距離で10kmから15km圏内辺りかと思うが、360ページもある1cm程度の分厚いカタログをここまで投函するとは驚きだ。もし仮に大阪市内の全ての世帯に投函しているとすれば128万世帯である。
そう思いながら、インターネットでリサーチしていると、ポートアイランド店のローカルリーダーシップ・マネージャー yokoさんのblogがあり、その記事を読むと、どうやらやはり関西一円に180万部もポスティングされているようだ。
そんなマーケティングに驚愕しながら書店に行くと、IKEAの企業戦略についての本が結構出ているものだ。
ひとまず日本経済新聞出版社から出ている「IKEA 超巨大小売業、成功の秘訣」という本を読んでみる事にした。
IKEAは、35カ国に250店以上を展開する世界最大の家具店で、なんと売上高は173億ユーロ(約2兆8,169億円 2005年9月1日〜2006年8月31日)。
既に34年前の1974年に一度日本進出したものの12年後一度撤退しているので、日本再上陸のようだ。
2006年4月に千葉県舟橋、同年9月に横浜、そして本年4月に神戸ポートアイランドと続いて出展され、今後11月には5店舗目として埼玉県三郷にも出店される予定だ。
先のカタログは世界27カ国語で翻訳され、総数1億9千100万部も発刊されているらしい。
書籍『IKEA 超巨大小売業、成功の秘訣』にはその成功の秘訣として、創業者イングヴァル・カンプラード氏の経営哲学がベースとなり、その特徴としては、
1.低価格
2.デザイン性の優れたスタイル
3.販売システム
4.流通システム
5.ブランド・イメージ戦略
6.創業者のカリスマ性
などが主な理由として挙げられていた。
そんな予備知識をベースに、実際に店舗に家族で行ってみた。
足を運び現場を見るとやはりそこには、書籍に語られているような、いろんな成功の秘訣のヒントが沢山あることに気付かされた。
明日はその点についてレポートしたい。
【参考サイト】
イケア・ジャパン http://www.ikea.com/jp/ja/
IKEAポートアイランドができてから http://ikea-blog.jp/
イケア Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/IKEA
IKEAレポート
昨日はIKEAの概要を記したが、今日はIKEA鶴浜を訪れてのレポートをしてみたい。
IKEA鶴浜
近年、アメリカの小売業で、最も先端とされる売り場陳列は【ソリューション陳列】と言われるもののようだ。
そしてその【ソリューション陳列】の代表例がIKEAの店舗であるようだ。
では【ソリューション陳列】とはどんなものなのだろう。
それには4つのAの要素があるらしい。
1つめのAは、Atmosphere(雰囲気)
2つめのAは、Achievement(業績・成果)
3つめのAは、Assistance(助力・援助)
そして最後のAは、Assortment(取り合わせ・詰め合わせ)
の意味をなす。
つまり、その売り場陳列で、お客様の望むライフシーンの雰囲気をイメージさせ、さらにそれを手に入れた結果を具体的にイメージしてもらうための手助けと、品揃えによるパターンの提案をするということらしい。
その意味ではまず、お客様の望むライフシーンの雰囲気をイメージさせると言う点ではIKEAの売り場はまさにそのシーン、シーン毎のモデルパターンが用意されている。
キッチンコーナーレイアウト例 | 空間提案とトータル価格表示 |
そして上の写真にあるように「このモデルパターンで揃えた場合は、総額10万円以内で収まります。」といったように訴えかけている。
またさらに「このコーディネートされたデザインセンスの良い組み合わせで、僅かこれだけの安価です。」という感じである。
さらに店内案内STAFFの充実や、自分で組立てが不安な方や、時間がない方向けに組み立てサービスを行ったり、宅配サービスのアシスタンス(Assistance)が用意されているわけだ。
次にこの【ソリューション陳列】同様に、IKEAのもう一つの特筆すべき点は、物語が多く語られていることだ。
「子供は遊びの中から たくさんのことを学びます。」 |
具体的には、椅子の製品耐久品質を耐久テストする内容が、ショウケースに入れられたテスト機により実際に実演されていたり、店舗内の随所や、そのホームページなどにその経営姿勢が物語として語られ(ストーリーテリングされ)ている。
こうした点に、実際のIKEAの強さを垣間見ることができた。
長年にわたり安全に座って | もっと子供と 一緒に遊ぼう! |
廣田式 O-P-Q-R-S-T-U 読書法
私は大学では社会心理学を専攻した。大学時代の恩師、廣田君美先生は現在もご健在で毎年1度は先生を囲んでの懇談会でお目にかかる機会があるが、先生がいつまでもお元気でいて下さることは嬉しいものだ。
さて今日は、その廣田君美先生から、20年前にお教え頂いた読書法をご紹介したい。
それは『廣田式 O-P-Q-R-S-T-U 読書法』というものだ。
これは、私たちが学部3回生の専門課程に入る際、まず第一番に「学ぶ者の心得」として、伝授されたもので先生オリジナルの「学び方の極意」を含んだ読書法だといえる。
『「O」= Object(目的)
志を立て、目的をもって本を読もう!何事も目的をもって取り組む姿勢が成果を変える。学ぼうとする姿勢「学び方」が重要!
『「P」= Plan(計画)
物事を成そうとするには、目的の次に計画が必要。学習にも計画が必要なのは言わずと知れたこと。本も計画を立てて読もう!
『「Q」= Question(疑問)
なぜだろうと、いつも疑問の観点で!世の中には、普段何気ない事も少し違った視点で見ることによって、偉大な発明・発見が生まれた事例も多い。(ここでの先生の例え話は、今でも忘れないのだが、森でキツツキを見て、何故キツツキはあれだけ木を突付いて脳シントウを起こして倒れないのだろうか?という疑問からキツツキのくちばしの構造を研究しそしてヘルメットが生まれたらしい。)
『「R」= Repeat(繰り返し)
人間という生き物は物事を一度ではなかなか理解できなもの、繰り返しが大切!
『「S」= State(はっきりと述べる)
本当に理解しているかどうかの指標は、自分の言葉で人に語れるか?また、文章として記述できるか?である。得た知識は自分の言葉で人に語り伝えよう。友人や家族にも伝えよう!生徒ばかりでなく先生役を買って出よう!
『「T」= Try(実践する、試す)
いくら本で読んだ知識を沢山持っていても実際にそれを使いこなせなければ意味が無い!“体得”して初めて「知識」が「智慧」となる。Let's try!!
『「U」= Understand(理解する、分かる)
ここま出来てやっと“理解できた”、“学んだ”と言えるんだよ!
私自身大学を卒業し20年近く経っても、先生が“熱く”伝授くださったこの読書法の内容をこのようにはっきりと記憶しているが、頭文字を使ってこのように物語って伝えて下さるという力は凄いものだと改めて思う。
この読書法は今でも私にとってはとっては大事なもので、最近始めたこのブログも State〜Try のうちだと思え改めて先生には感謝している。
ところで、先生の門下生としてオリジナルそのままでのご紹介ではきっと許されないと思いこの先生の読書法の「T」=Tryに、私なりに少し付け加えて見た。
「Think」(考える)自分なりに考える。深彫りして考えてみる。その本質は一体何か? いろいろ考えてみる。その際には、「Q」= Question(疑問)の視点に加えて「Transpose」(置き換えて)あるいは「Translate」(翻訳して)考えてみるのはどうだろうか?
私が最近よく読むビジネス書などもアメリカの翻訳本などが多かったりするが、事例がどうもアメリカ特有のことであったり、大企業向けでの話であったりするケースが多かったりする。これを置き換えて、自分に身近なところではどうだろうか?
日本ではどうだろうか?中小企業ではどうだろうか?とか、一般にはどうか?
とかいろんな視点に置き換えて考えることで、いろんな気付きが得れるのでこうした視点がとても重要だと思う。
また、ビジネス書やハウツウ物ものだけでなく、小説やエッセイなのどのジャンルあるいは読書のみならず、その他の文化や芸術あるいは、日々の身近な出来事からも「学ぼうとする姿勢」が多くのことを教えてくれる。
良い師、良い書物との出会いは人生を豊かにしてくれるものだ。
同業他社ホームページリサーチのすすめ
『同業他社のホームページをご覧になられたことがありますか?』
経営者の方にこうお聞きすると、大抵は「もちろん見たことがある」という方が大半だと思う。
しかし場合によっては、パソコンが苦手な経営者の方はあまりご覧になったことがないケースもあるし、見たことはあるが、常に同業他社を意識し注目していつも見ている方は意外と少ないものだ。
大抵は同業他社が気になった時に都度ご覧になるケースは有るが、よほど意識して比較して見ようとしない限り、まとめて複数の同業他社のサイトを一覧的に同時に隅々までご覧になられるケースは意外と少ないのではと思う。
この『同業他社のサイトを一覧的に同時に隅々まで閲覧する』という行為そのものが、実はあなたの事業分野の商品やサービスを検索している方が、問い合わせ先を求める際に行う行為そのものだ。
そこで、皆さんにお薦めするのが、『同業他社のホームページを一度じっくり、比較してそれぞれ隅々までご覧になる』ことだ。
そうするときっと色んな事に気付かれるはずだ。
我々は、クライント様から仕事をお受けする際は、まず、その業種の同業他社のリサーチをする。
何故なら、基本的に我々はその分野では素人だからだ。
また併せてクライアント様のお客様の視点でその同業他社のサイトを見比べる。
こうすることで、何となくその業界の特徴がつかめたり、その業界でのトレンドや、問題点そして各社の強みなどが想像できたりするのである。
また我々は日頃、ホームページでクライアント様の「強み」をうまく表現できるようにと考えるのだが、この「強み」を見つけ出すためにもこの同業他社リサーチは重要だ。
この強みを見出すという点だが、『御社の強みは何ですか?』とお尋ねして、先程と同様に今度は、はたしてどれだけの中小企業の社長さんが、はっきりと「うちの強みは○○です。」と言えるだろうか?
確かに中小企業にとっては、いろんな面で大企業に比べて経営資源が乏しいし「これが、強みだ!」などと確信できる点を確立するのは難しい事だといえる。
また「強み」を見つけてもそれを維持しつづけるのも大変だ。
しかしそうはいっても、この時代を生き残るためには、『うちなんて・・・』とばかり言っていないで、『うちの強みは・・・』とか『これがうちならではの・・・』という“差別化や独自化のポイント”と、“市場での自社のポジショニング”を明確にしていかないといけないだろう。
この、自社の“強み”と“ポジショニング”を知るという点では、まずは自社のお客様を含めた市場と、同業他社の動向をしっかりと把握することが必要だ。
それには、今の時代、一番手っ取り早いのがWEBリサーチで、インターネットを利用しない手はないと言える。
そこで企業経営者の方に是非お薦めしたいのが、インターネットでの同業他社検索だ。
「どうぞ、一度じっくり同業他社のホームページを横断的に一覧比較して、それぞれリサーチしてみて頂きたい。」
「そして、“お客さんやユーザーさんの立場に立って”それらのページを見て欲しい。」
すると、間違いなく、自社の“強み”と“ポジショニング”を知るための何かのヒントをつかんで戴けるはずだ。
かく言う弊社も、実は同業他社のホームページをリサーチすることによって、
自社の特徴を認識した経緯がある。
その点についてはまた改めてご説明するとしよう。
同業他社リサーチから自社の強みを探る
昨日は【同業他社ホームページリサーチ】を顧客視点で横断的に一覧比較して行うことをお勧めしたが、弊社自身も、もう随分以前のこととなるが、ある時この【同業他社ホームページリサーチ】を入念に行い、そこから、自社の“強み”と“ポジショニング”の自覚という成果を得られたので、今日はその弊社自身の経験をご紹介したい。
弊社は、弊社で制作をさせて頂いたほぼ全ての制作実績を自社のホームページに掲載している。
このことは弊社にとっては、当初はなんら特別なことという自覚もなくいたのだが、当時、同業他社リサーチを行ったことで、この「制作実績の掲載数が他社に比べれは比較的多い」ということと、またそのなかでも当時は「製造業のホームページ制作の実績が多いこと」ということに気付いたのだ。
ではまず、「制作実績の掲載数が他社に比べれは多い」ことは、どういうことだろうか?
この事実はその当時、弊社の同業他社であるホームページ制作会社のリサーチしてみて改めて気付き、判った事であるが、
それは、弊社がほぼ全ての案件に対して、直接にクライアント企業さまからお仕事を頂戴しているいわゆる元請形態であるからこそ制作実績を全て掲載できる訳で、この自社としては特別なことではなかった元請受注形態ということ自体が弊社の特徴であるということを、同業他社をリサーチして気付きとして得られた訳だ。
というのも、創業当初は弊社もそうであったが、他の多くの同業の制作会社は営業活動に苦労されることが多いようで、どちらかといえば制作に専業し、営業力は、広告代理店などの他の協力会社に頼る、いわゆる下請け形態でのお仕事をされるところも多いようだ。
こうした下請け形態受注の場合は、恐らく制作実績は豊富にお持ちであっても、それらの事例を、自社の実績として自社サイトにて実績紹介が出来ないのではと推察する。
故にそうだだとすれば、弊社としては、それまでたいして特別なことととは思っていな
かった元請受注の営業スタイルは“自社の特徴であり強みである”ことになる訳だ。
事実、弊社も、過去に下請けとしてお仕事をさせて頂いたこともあるが、この場合は直接クライアント企業さまとのお話がしづらいことが殆んどで、うまく仕事を進めることが出来ず、そのことに気付いて以来、お客さまと良いパートナーシップの関係が結べないと、良い仕事が出来ないといえるこのホームページ制作の仕事では、「弊社は直接そういう関係を築けない下請けの仕事はしない」ということを原則とするようにした。
故に弊社は「クライアント企業さまと共にそのお会社のWEB戦略を考え、共創しながら、良いパートナーシップを築く」こと自体が他社との差別化、そしてウィザードならではという独自化を生み出すポイントであるということを認識したのだ。
以来、それまであまり意識していなかった「元請形態であり制作実績が多いこと」と「クライアント企業さまと共にそのお会社のWEB戦略を考えるというスタンス」を売りにしている。
2番目の「製造業のホームページ制作の実績が多いこと」ということについては、次回にお話したいと思う。
『ハイ!と手を挙げましょう。』
さて、『自社の強みは何か?』ということを考えるあたって、弊社がまずいつも中小企業の社長様方にお薦めしているのが、インターネットでの【同業他社の検索リサーチ】である。
“お客さんやユーザーさんの立場に立って”同業他社さんのページを順番にじっくり見て頂くと、きっといろんなことにお気づきいただけるはずだ。
(※この場合注意して欲しいのは、リサーチはお客さんやユーザーさんが利用するであろうキーワードを使って検索をすることだ。そうするとこれまで同業他社と意識していなかったところ(場合によっては全くの異業種・異業態のところ)が競合であることに気付くこともある。)
かくいう弊社も、実は以前に同業他社のホームページをいろいろリサーチすることによって、「制作実績の掲載数が他社に比べれは多い」ということと、またそのなかでも「製造業のホームページ制作の実績が多いこと」という自社の特徴に気付くことができた。
「制作実績の掲載数が他社に比べれは多い」ということは、昨日もお話したたが、弊社が普段直接クライアント企業さまからお仕事を頂戴している元請形態であり、それまでは私自身もそのことをあまり意識していなかったのだが、実はそれが“クライアント企業さまと良いパートナーシップを築きやすい業務形態”であり「元請形態で制作実績が多い」ことがなにより弊社の大きな売りであったのだ。
そして今日お話しをするのは、もうひとつの気付きの「製造業のホームページ制作の実績が多いこと」という点だが、これについても当初私は、あまり自分で意識することもない点であった。
というのも、私にすればごく自然な成り行きのことだったのだ。
弊社はもともと工業系で圧力計等の計測・制御機器製造業の(株)木幡計器製作所の新規事業部からスタートした。
そんな訳で、創業当時は当然のことのように「木幡さん、あんたのところがそんな仕事もしてるなら、一度うちのホームページの相談にのってくれんかな?」と以前からのお知り合いの木幡計器の関連の団体・企業様方からお声掛け頂くことが多かった訳だ。
そして自然と工業系製造業のホームページ実績が多くなった。
このことは別段弊社が意識してその分野に特化しようとしていた訳でもなく、気が付けばそうなっていたのだ。
しかしこの事実は、同業他社と比較して見た時には、明らかにうちの特徴となっていた。
また一方で、私としては、どんな業種であろうともホームページ作りにおいて大切なことはどれも共通していて、特に製造業だからといって特に大きな違いがある訳ではないと思っていた。
故に、それまでは意識して「製造業のホームページはうんぬん」と言及することもなく、むしろあえて「製造業に強い」などとということを強調するほどのものではないと感じていた。
しかし、それはあくまで作り手の視点なのだ。
以前にプロダクトアウトとマーケットインについて述べたが、このように自社の特徴は自分にとって当たり前で別に大したことはないと思っていることも、実はそれはプロダクトアウト的な発想ではないかと思う。
これが、顧客の視点に立てばどうだろう。
製造業の人であれば、製造業のことをよくわかってくれて、その分野で経験の多い業者であれば安心感があるわけだ。
確かに、私もその業界に身を置いているので、工業機械系の専門用語もよく判るし、クライアント様ともいろいろ話も通じやすいわけだ。
弊社が同業他社リサーチにより「製造業のホームページ制作の実績が多いこと」に気付いて以来、弊社はあえて『製造業のホームページが得意なホームページ屋です。』と『ハイ!と手を挙げる』ことにした。
そうして『手を挙げて』自社の特徴を表現することによって、製造業の方は、なるほど『製造業のホームページが得意なホームページ屋さんねぇ。それなら〜』と安心いただけるのだ。
これは言い換えれば背景となるごく自然な自分らしさであり、また自社ならの独自資源(Asset)であるといえる。
それを語るには無理がなく、『得意とする理由は〜、何故なら○○なのです。』と単にその背景を語るだけでよい。
そして弊社があえて『製造業のホームページが得意なホームページ屋です。』と『ハイ!と手を挙げる』と不思議なもので、それまで意識せず当たり前のようにおもっていたことが、そうしてちゃんと『手を挙げて』自社の特徴を意識して、さらに自らの『尖がり』にしていこうと思って以来、「あそこは製造業のホームページが得意らしいよ。」と周りでも、誰かがうちのことを宣伝して頂けるようになった。
そして今度は自然と製造業の方からいろいろお仕事のお話もいただけるようになってきたわけだ。
自分のことや、自分の会社・業界のことは、意外と固定観念ができてしまい、「顧客から見た場合どう見えるのか?」がかえって判りにくいものだ。
また特に、その業界のことや、御社のことを良く知らない新たな顧客は、なおのことその視点は、その業界のことをよく知っている自分達が持っている視点とは違う場合が多い。
そんなことを気付かせてくれるのが、【同業他社リサーチ】だといえる。
このように弊社の経験からも、『自社の特徴は何か』を真剣に考えて、普段気付きにくい『自社らしさ』をお客様の視点で捉えることができれば、それを敢えて『ハイ!と手を挙げて』“強み”・“尖がり”として自ら作っていく、そんな気構えが必要なのではと思うのだ。
弊社はホームページ作りを通じて、企業様の『特徴』の表現と、『強み』作りのお手伝いが出来ればと願っている。
第2回工場操業環境のあり方検討委員会
昨日、第2回の工場操業環境のあり方検討委員会が開催され参加してきた。
前回の第1回委員会が開催された日のブログ記事でも、大阪市内の工場事業所が直面している問題について触れた。
それは工場周辺の環境が住宅・マンションの増加により、住工混在の問題が悪化し、工場操業が難しくなってきているという現実だ。
この問題について大阪市も重要課題として取り組まれ、その問題解決のための工場立地支援施策を検討するため、学識経験者・専門家と市内の工場事業者で構成される委員会をもたれているが、私も若輩ながらその一人としてこの委員会に参加させていただいている。
今回は、こうした住工混在問題について取り組まれている他の行政市の取り組みなどが紹介され参考材料とすることになった。
他都市の施策については、以下のようなものが紹介された。
兵庫県尼崎市・・・(1)住環境整備条例による工業系地域のマンション等の規制
(工業地域のマンション立地には外側に広い緩衝緑地帯を義務付け)
(2)商業立地ガイドラインによる工業地の操業環境保全
(市内を8つのゾーンに区分、土地利用の誘導パターンを提示)
(3)工業保全型特別工業地区(特別用途地区)指定
(2007年3月に機械・金属メーカーの集積地の扶桑町を指定)
神奈川県相模原市・・・産業集積促進条例(STEP50)
(工業用地の保全に対して奨励金交付)
大阪府東大阪市・・・住工混在工業集積地 高井田地区の取り組み
(1)地域資源マップ「高井田のチカラ」、
地域課題集「高井田の素顔」の発行
(地域内の全住民・全企業に配布、地域情報を共有)
(2)高井田まちづくり協議会の設立
(地域に開かれた議論の場づくり、広報誌の発行など)
(3)地区内マンション建設への対応
(入居者に工業地域である旨等の事前周知事項の覚書締結)
などの事例をご紹介頂いた。
各地とも、建築規制策、保全奨励策、住工地域調和策等の方向で施策をとられているようだ。
大阪市もこれまでこれらの側面から、一部で地域環境づくりへの取り組みとして地域主体の産業イベントの開催・研究会の設置や、重点産業分野に限っての助成制度などの施策があるが、今後こうした各市の取り組みも参考に当委員会で方向性を検討していくことなる。
また、これらの各市の施策事例の紹介のほか、委員でおられる大阪市立大学の立見教授の大阪府大東市での実態調査のご報告と、大阪都市経済調査会での大阪市内のものづくり拠点の空間分布の変容についてのご報告があった。
当社の工場が立地する大阪市大正区は臨海工業地域でもあり、また住工混在の地域でもあるが、今回先の大阪都市経済調査会での大阪市内のものづくり拠点の空間分布の変容の調査報告からも工場減少率が比較的ゆるやかなほうであった。
考えてみると、当社も約25年ほど前に同じ大正区の中でも、住工混在のエリアで操業しづらいのを理由に、幸い大阪市の土地区画整理事業ですぐ近くに出来た現所在の工場団地に移転している。
おかげで現在はこうした住工混在問題で悩まされてはいないのだが、住工混在のメッリトは大いにあり、当社の従業員のうち4割が大正区民である。
また私は違うのだが、私が所属する地元(社)大正工業工業会の青年部である大正工業若葉会のメンバーさんで、事業主が大正区に住まわれている比率も多い。また皆さんは地域の中でも、町会やPTAなどの要職を努められるケースも多く、そういう意味では地域コミュニティーの中でも欠くことの出来ない存在でいらっしゃる。
そうした地域との共生相互理解が成立していることは、住工混在による工場操業問題の解消において大きな役割を果たしているといえよう。
我々中小企業の事業主は、自社の業績と併せて、地域のまちづくりや文化に関して関心を持つこともとても重要なのではと思える。
『弱みから強みに』
一昨日は、【同業他社リサーチ】を行うことにより、弊社が同業他社に比べ「製造業のホームページ制作の実績が多いこと」に気付いて以来、弊社はあえて『製造業のホームページが得意なホームページ屋です。』と『ハイ!と手を挙げる』=“自社の特長を意識して表現する”ことにして、製造業のお客様の安心感を獲得した事例をご紹介した。
この“自社の特長を意識して表現する”ということは、その会社の『尖がり』をつくり、顧客に対して、他社との違いを特長付けることに繋がるといえる。
ではこの「自社の特長をどう作り上げるか?」であるが、
それには、佐藤義典氏の戦略BASiCS理論で提唱される自社ならではの独自資源(Asset:アセット)が何であるかを考えることが重要だ。
今回はこの、『自社ならではの独自資源をどう捉えるか?』という点について、さらにもう少し考えてみたいと思う。
よく、大阪の中小企業の社長に「御社の強みは何ですか?」とご質問すると、大阪人特有の自虐的な謙遜もあるのだろうが
「うちの強みなぁ。う〜ん。これといってあらへなぁ。・・・」と
言われてしまったりして困ったりする(苦笑)のだが、しかし、そう言わずに少しよく考えてみて頂きたい。
確かに自社の強みを探ろうとしても、資源の乏しい中小零細企業においては難しいものがある。
実際、私自身も家業に従事していた時代には、そうした自社の強みなどは少しも感じることがなく、むしろ同業他社と比較してみると気が滅入り、ただ閉塞感を感じていた一人であった。
しかし、こうしてホームページ制作に携わり、各社のホームページをお客様と共に検討し同社のWEB戦略を考える中で私の意識は次第に変わっていった。
人の「短所」が場合によっては「長所」であったり、またその逆であったりするように、「自分らしさ」「自社らしさ」の一面が、まさに自社ならではのアセット(Asset)独自資源であり、一見「弱み」と思える短所も、ある局面では、その会社の「強み」となることもあるのだということに気付いたからだ。
この気付きを私に教えてくれた【衝撃のホームページ】があった。
それは、2002年のことになるが、エミダスという全国の工場・製造業検索のポータルサイトを運営するNCネットワークが主催して初めて行われた第1回エミダスホームページ大賞という製造業のホームページのコンテストで3ちゃん賞という賞を受賞された(有)イワセさんのホームページだ。
有限会社イワセ
(有)イワセは、新潟県燕市で、通称“挽き物屋さん”と言われる小物部品の精密切削加工をされる企業だ。
2002年の受賞当時の同社のホームページからは、何度かリニューアルされているので現在のホームページは内容が変わっているが、エミダスホームページ大賞2002のページには当時のTOPがまだ小さく掲載されている。
この当時のホームページのタイトルは衝撃的であった!
「3ちゃん会社の挽きもの屋さんイワセ」である。
「3ちゃん会社」とはとうちゃん、かあちゃん、にいちゃんの3ちゃん、いわゆる家族だけで営む、家内製工業のことを、卑下していうような言葉である。
そして、さらに衝撃的なのはそのトップページだ。そこには、工場の前でにっこり笑って撮った家族の写真に、父ちゃん(社長)、兄ちゃん(専務)、母ちゃん(経理)、おとうと(工場長)、いもうと(検査員)と書かれていた。
「3ちゃん会社の挽きもの屋さんイワセ」のタイトルの下には、
「私たちは3ちゃん会社。家族だけで操業している会社(旋盤加工屋)です。
皆様から気に入っていただければ幸いです。どうぞご自由にご使用くださいませ。」
とあるではないか。
これには、私も脱帽だった。
当時のホームページの会社概要の『展望』には、
「当社は兄弟3人と父母の家族だけで行っている、三ちゃん企業(家内工業)であります。ですから、余計な人件費や管理費などの経費が一切必要ない為、ローコストにて供給が可能であります。
又、24時間体制であるため、<短納期><高生産><高品質>な部品を最精鋭
のマシンにて加工しお届け致します。
コスト削減にてお困りのユーザー様、是非一度私共の三ちゃん企業≪イワセ≫
を御試し下さい。口座等などの面倒な事は申しません、現在御使用の商社様、又は
協力メーカー様経由で結構であります。」
とあった。 恐れ入りました。
普通世間一般には“3ちゃん企業”とは、あまりいい意味では使われないが、こちらはそれを逆手にとって、表現一つで「小回りの良さと、ローコスト」をアピールする『強み』に見事に変えておられるたのだ。
ページからは誠実さと、家族力を併せて頑張る姿が真摯に伝わり、思わず「ガンバレ!」と声援したくなるような良さがあった。
現在はその後、当時専務の兄ちゃんと、当時検査員のいもうとさんが結婚され、それぞれお嫁さんと旦那さんが加わり、もう恐らく3ちゃん会社では無くなっているのだろうが、今も家族で頑張ってどんどん業績を伸ばされているようだ。
このホームページが恐らく契機となり経営革新し、その後多くの取引先を獲得され、受賞の翌年新工場を設立、昨年も工場団地に新工場設立と破竹の勢いで、兄ちゃんが社長に代替わりされているようで何よりだ。
このイワセさんは、プラス発想とその表現で、正に『弱み』を『強み』に転じて成功された好例だろう。
(余談だが、このイワセさんのホームページとの衝撃の出会い以来、私は同社とは交流はないものの、同社のことをいつも自分のセミナー等でご紹介していて、そこでこの事例をもとに自社の特徴を表現して『ハイと手を挙げましょう!』とお話していた。
ある時、同社がホームページをリニュアールされた際に、驚いたことに今度はまさに『ハイ、イワセです。』と手を挙げておられたののだ!)
新たな心で・・・
弊社は8月決算で、本日で第7期が終了した。
今期は、前期途中で社長を退任し一度会長職に退いたものの、再び昨年12月より社長に復帰して会社を再興するという会社史上最大の激動の期であった。
おかげで私の人生においても、大変貴重な経験をさせていただいた。
自分自身を見つめなおし、私自身の棚卸をさせていただくよい機会となり、また人のご縁の有難さをつくづく実感させていただいた一年であった。
また、自己発信と人との関わりにおいても多くの気付きを得ることができた。
まだまだではあるが、私自身、自分らしさを見つめ直し、企業でいう独自資源を見つめ直すことができたので、今後は私自身の真価が問われることとなるが、果敢に挑んで行きたいと思っている。
おかげ様で、ウィザードのSTAFFは以前にも増して、貴重な人材が集い、新たなに強力な体制が整った。
明日から、第二創業の心意気でまた第8期を心新たにスタートしてまいりたい。