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休日の今日は、朝から生後5ヶ月の娘を連れて妻と一緒に、大阪市阿倍野区にあるあべの王子商店街まで出かけた。
目的はといえば、蒸しパンである。
で、そもそもなんで蒸しパン?かというとたまたま前日に購入した大阪のタウンガイドムック本の「世界レベルの大阪ええもん」という本に、この「ムッシュムシパン」というお店が紹介されており、その記事の紹介が「日本初(たぶん)、蒸しパン専門店」となっており、興味を引かれ、それに美味しそうで、蒸しパン好きの妻のリクエストもあって朝から繰り出した訳だ。
実際に行って見ると、まず、あべの王子商店街は、大阪の下町の昭和レトロな感もある小さな商店街だが、よく最近の商店街は閑散としていると言われるような感は少しもなく、下町の素敵な人情味が漂っていて、何故だかとっても活気付いているように思えた。
実に個性的なお店も多く、ディスプレイのされかたも工夫されたところが多いのか、なんだかワクワク感がある。きっと商店街組合も恐らく活性化していて、地域コミュニティーとの調和も良くされているのだろうと察知できた。
そして、目的の蒸しパン専門店の蒸しパン屋さん「ムッシュムシパン」さんに到着。
小さなお店ながら、明るく開放的でその店名からも小洒落た感じのあるお店で、陳列された蒸しパンはどれも美味しそうで、とても繁盛している様子だ。
店の片隅には、お店のキャラクターかキノコのようなぬいぐるみと、どうやら週刊でお店が発行してしておられる「ムシパン新聞」というのが3週分、置かれていて、いろんな集客努力を熱心にされておられる感じがした。
私たちは、きんぴらごぼう、スパイシーカレー、紅茶、きなこ粒あん、塩炊き大納言、丹波黒豆・栗の蒸しパンを購入した。食べてみるとこれが、どれもとっても美味しい。
自宅に帰ってから、このお店のホームページを拝見したのだが、実に素晴らしい。
驚いたのは、店主の渡辺さんを始め、スタッフの皆さんが皆さん毎日ブログを書いておられるのだ。それに、ホームページがユーモアに溢れ、実に楽しい。
なるほどファンが増えるはずだ!もちろん、蒸しパンはとっても美味しいのだが、そこには物語が多く語られ、極めて素晴らしいマーケティングが展開されている。
ホームページの「活動」のページを拝見すると、どうやら、店主の渡辺氏は、繁盛店になるためのビジネスセミナーの講師もされておられるようだ。
ブログの中で、渡辺氏はこう語られている。
「今回のセミナーでは『集客』というテーマで語らせてもらいました。
(中略)実はその『秘訣』はごくありふれた手法、要するにムッシュムシパンは目新しいことなど何もしておらず、
ごくごく当たり前ながらも、非常に重要なことを毎日真面目に続けているだけで、いつの間にか、たくさんのお客さんに集まってきてもらっていた。。
つまり、『集客』のために必要なことは、目新しいマーケティング技術や集客を見込めるイベントを企画することではなく、「ちゃんとした仕事」「プロの仕事」を地道に続けていくことです。」
手法に偏ることなく、やはりまずは、基本となるプロとしての姿勢を大切にされておられるところに、共感させていただいた。
しかし、このマーケティング力に長けた蒸しパン屋さん。
恐るべし「ムッシュムシパン」という感じである。