木幡社長ブログ

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人材育成の為の心得と作法

今日は、弊社のサチウェイインターナショナル事業部のリーダーズ研修という幹部人材育成研修を行なっていた。


サチウェイインターナショナル事業部は、従来、私の妻、木幡さち子が、1999年より個人事業として経営していた事業を、今年より新たに弊社の事業部門として事業統合したもので、その事業内容は主に「カーディオキック」という空手をベースとしたエクササイズプログラムの提供である。


新しい体制となってからは今回が始めての人材育成研修であるが、この研修は、次代のカーディオキックインストラクターを養成するためのトレーナー資格取得を目指した方達への研修とライセンス試験であった。


現在、登録インストラクターは全国59名であるが、いわば、その頂点で、これからのカーディオキックのプログラムを担って頂く、ニューリーダーを生み出す大切な研修である。


実はこの研修は、昨年秋より3ヶ月にわたり、空手実技、ミュージカル形演武実技、養成実技、メンタルトレーニング、リーダーシップ、生き甲斐について、コーチング、コミュニケーションスキル、食と健康管理といった内容で、丸5日間の計5回講座の研修で修了したが、修了時点では7名の参加者のうち、実際のところ合格条件を満たす合格者はいなかった。


その後、事情により期間が今日まで開いてしまったが、今回はその再テストの機会であった。


再テストに望んだのは、本日参加の5名のインストラクター達であるが、昨年の講座修了から約8ヶ月の間に変貌を遂げ成長した人、昨年の修了時点の熱い意識を今も持続している人、再テストの期間が開いてモチベーションが下がってしまった人など様々であった。


後進の人材を育成するトレーナーとしては、いままでのインストラクターであるだけの自分の立場とは180度立ち位置が違う。


対象者のインストラクターたちはもともと皆、意欲の高い人たちであり、実技に関しては、その後も鍛錬され申し分ない領域まで来ているが、しかしそのトレーナーとしての立ち位置・視点を本当に理解されていた人が少なかったのには残念だ。


そうした点を本当に理解し体得するのは、実はこれから自分達が、実際にその立場に立った時点からなのかも知れない。


『立場が人を作る』というのも確かにあるだろう。


しかし、まずは今なによりその『心構え、姿勢が大切』なのだと思う。


今日は、養成実技としてインストラクター養成の導入部である「カーディオキック」の概要説明を行っていただいたが、実はこの冒頭の出だしが、簡単なようで実は何より一番難しいのである。


私はカーディオキックのインストラクターはできないが、以前はパソコン教室をしていたのでパソコンのインストラクターの経験があるのだが、この分野でも実は一番奥深く、教えることが本当に難しいのは、入門の入門「マウス操作と文字入力」であった。


というのも、ここの第一歩目でつまづくと、特にご年配の方などは、極端な話、その後一生パソコン嫌いになったり、苦手意識を抱えたまま過ごすことになるからだ。


逆に、ここで達成感や、自信を持てたり、新たな気付きや、ちょっとした感動を体験することが出来たら、その後のパソコン習得に対する目標が生まれたり、楽しみや意欲が芽生えるのである。


自分も全くの初心者になったつもりで、相手の立場になり進める必要があり、そこが一番難しい点でもあった。


今日の5人は、インストラクターとしては長い経験と豊富な体験をもっているので、普段の一般の生徒さんを教える分にはなんら申し分はない。


しかし、こと、インストラクターを志望する方への教習となるとどうだろう?


当然、対象となるインストラクター志望者に対して、「自分が指導するこの方々達が、新たに生徒さん達に対してこのプログラムを教えるとなれば。。。」と先の先まで思いをめぐらすことが必要となる。


また、自分が伝える最初の第一歩となるファーストインプレッション(第一印象)が、後進インストラクターのその後に大きく影響し、それがまた多くの生徒さんに伝播すると考えられないだろうか?


そう思うと人材育成は大変難しい。


その一番の発信源の側として、こちらもそのことを改めて実感させられ、逆に今日は我々も大いに反省すべき点を学ばせていただき、貴重な気付きを頂いた。


というのは、「こうした心得や姿勢を最重要課題として考えて、体系化し、もう少し詳しく伝えて置くべきであった。」と思えたのだ。


私自身は空手の経験もないのだが、武道には心得と作法がつきものだ。
なかでも、試合については、礼に始まり、礼に終わる。


この心得と作法というものは、ものごとに挑むとき、まず自分の立ち位置(スタンス)と視点を確認し、心を鎮め、集中力を高め、場を整える作用があるのではと思う。
いわば、そのセットアップであるといえる。
また、ものごとを終えた後も、次への展開のための調整をなすためのものだろう。


そんな、いつも心得と作法をもって、物事と接することで、結果が変わることが考えられる。


今後はそんな心得や作法に注目して体系化し、そこをしっかり伝えていきたいと感じた次第である。

2008年08月03日 23:03
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